デジタルマーケティングの成果最大化を目指す、お客様の “未来の姿” に焦点を当てたCRMシステム構築

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2021年9月にデジタル庁が新設され、2023年6月には「デジタル社会の実現に向けた重点計画」が閣議決定されるなど、近年、DXを推進する動きは加速しています。DXを実現するために欠かせないのがCRM*1 システムをはじめとするシステム・ツールの活用ですが、それらの選定や導入、設定、運用をスムーズに行うには、ある程度のIT知識が必要になります。

今回は、シナジーマーケティング(以下、当社)が提供するクラウドベース国産CRMシステム「Synergy!」の導入に際して、要件定義や設計の並走サポート、設定の代行といったサポートを行うCRMディレクター*2 に迫ります。サービスの提供を通じてお客様に届けたい価値や想い、今後の展望について、亀田さん、圓城寺さん、竹内さんに話を聞きました。

(取材/編集:経営推進部 ブランドマネージメントチーム、撮影場所:WeWork 麹町)

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*1 Customer Relationship Managementの略で、「顧客関係管理」または「顧客関係性マネジメント」などと訳される。
*2 お客様の要望にあわせて、CRMシステム導入時に必要な要件定義・設計・構築・初期設定などをサポートする。

プロフィール

亀田 彩佳 / クラウド事業部 第2エージェントG マネージャー
2016年新卒入社。入社以来、クラウド型CRMシステム「Synergy!」の設定代行業務を担当。化粧品メーカー、テーマパークなどB2C(B to C)向けの商品、サービスを展開されている企業のメールマーケティング活動を中心に支援し、現在はCRMディレクターが所属する第2エージェントGのマネージャーを務める。

圓城寺 麻衣 / クラウド事業部 第2エージェントG
2019年新卒入社。入社以来、クラウド型CRMシステム「Synergy!」の設定代行業務を担当。新規クライアントのSynergy!導入の支援や既存クライアントの運用支援を担う。

竹内 勇太 / クラウド事業部 第2エージェントG
2015年入社。入社以来、クラウド型CRMシステム「Synergy!」の設定代行業務を担当。既存の顧客対応を中心とし、サービスの長期安定稼働を軸としたサービスの提供・支援を行う。

Synergy!を最適な設定にすることが、お客様の成果最大化につながる

―― CRMディレクターという職種は一般的にあまり聞きませんが、どのような活動をしているのですか。

亀田:
当社特有の職種かもしれませんね。私たちCRMディレクターは、「当社のSynergy!を長く、かつ、不自由なく快適に使っていただけるようにご支援すること」をミッションに、日々お客様と向き合っています。CRMシステムは蓄積されたデータの数が多いほど効果が上がるため、長く使っていただくことに重きを置いています。

役割としては、お客様のやりたいことを実現するためのSynergy!の設定・活用方法を考え、実現することです。具体的には、Synergy!導入時の要件定義や設計、設定のディレクションおよび設定作業、設定書・手順書の作成、導入終了後のフォローアップなどを行っています。

圓城寺:
Synergy!は直感的に操作できるように作られているので、設定自体は知識やスキルがなくても簡単にできるようになっています。一方で、なんとなくの感覚で設定してしまうと、適切なデータの蓄積ができず、「やりたいことが実現できない」「思わぬエラーが出た」などのトラブルが発生してしまうこともあります。長く使えるCRMシステムにするためには、システム全体を把握したうえで、活用用途にあわせた正確な設計が重要になりますが、初めてSynergy!を使うお客様側でその全体像を把握していただくのは現実的ではありませんよね。Synergy!のプロである私たちが並走サポートすることで、リスクの排除や運用・操作フローの効率、拡張性などを考慮した設計を実現しています。

―― カスタマーサクセスやプリセールスに近しい印象を受けますが、違いはどのような点でしょうか

亀田:
一社に対して、深くご支援できる点が大きな違いです。カスタマーサクセスやプリセールスでは、担当者一人につき、数十から数百社を受け持つケースが多いですが、CRMディレクターは、時期にもよりますが、平均6社程度です。担当者様一人ひとりとじっくり向き合ってご支援できるので、納得のいく設定が可能になります。

どの範囲までご支援するかはプランによって異なりますが、主に、当社でSynergy!の要件定義と設定書・手順書などの資料作成を行い、実際の設定や運用はお客様に担当いただく運用支援プランと、当社でSynergy!の設定まわりを代行する代行案件の二つに分けられます。

―― 運用支援プランと代行案件の詳細を教えてください。

圓城寺:
私がメインで担当している運用支援プランでは、チームが掲げるミッションの達成に向けて、「Synergy!を、今現在使いやすいだけでなく、将来においても活用しやすい設計にすること」をゴールにしています。

一例ですが、お客様のデータベースシステムAとSynergy!を連携させて、週一回商品案内のメールを配信したい、といったご相談があったとします。まず、要件定義の段階で、お客様がメール配信をする運用フェーズに入った際に、誤配信のリスクが発生しにくいデータの蓄積方法や運用方法になるように考慮します。次に、「将来、リマインドメールの送付など別のメール施策を実行することになったとしたら、どのような配信ができれば良いか」までを想定し、拡張性を持たせた設計になるように工夫します。

このように、ご相談いただいたシステム連携とメールの配信設定のみにフォーカスして案件を進めるのではなく、現在はもちろんのこと、未来でもデジタルマーケティングの成果最大化に向けてSynergy!を活用いただける仕上がりになるように心がけています。

竹内:
私が主に担当している代行案件では、「お客様の意図した動作がSynergy!上で実現でき、売上などの目標達成に貢献できる状態になること」をゴールにしています。
ご相談としては、販促メールの配信設定や、抽選応募を含むイベント・キャンペーンのメール配信およびフォームの設定、参加応募フローの構築などが多いですね。販促メールの配信であれば、お客様の売上目標に届いているかどうか、抽選イベントやキャンペーンであれば、集客目標に貢献できているか、参加応募フローやイベント当日のオペレーションは意図通りか、などに注意しながら進めています。

抽選への参加応募フローの構築では、Synergy!の標準機能を超える要件があった際に手動で対応したり、想定外の応募があることを考慮したうえでの実装といった作業も発生しますが、「Synergy!の活用によるお客様の目標達成への貢献」には違いないので、ご支援させていただいています。

お客様との正確な意思疎通が、長く使えるCRMシステム構築の要

―― どちらも、ヒアリングや要件定義などのお客様のニーズを探り、理解するフェーズが重要なのですね。

圓城寺:
そうですね。「Synergy!の導入支援サービスの強みは?」と聞かれて最初に思いつくことが、「ヒアリングの深掘り度合い」というくらい、ヒアリングは重視しています。お客様の要望や解決したい課題を出発点として、最適かつ成果最大化が実現できるように要件定義をしていくので、一番重要なフェーズといっても過言ではありません。

運用支援プランでは、要件定義の際に、Synergy!以外の周辺システムの名称や活用方法、設定状況、システム連携の有無などを詳細にヒアリングするように心がけています。先程例に出したデータベースシステムAとSynergy!を連携する案件の場合、実は、Synergy!と連携させたデータベースAだけでなく、その先にあるシステムBとも連携が必要だったと後からわかる、といったトラブルが起こる可能性があるため、慎重に進めています。

竹内:
設定してみて初めて判明することもあったり……。双方間の考慮漏れや勘違い、誤解を極力防ぐために、「この説明は、お客様にとって理解しやすい内容になっているか」を常に意識して、ご提案や資料作成を行っています。データベースのことをDBと言うような略語やマーケティングの専門用語などはなるべく使わず、噛み砕いた表現にしています。

圓城寺:
システムの導入は目に見えず、どうしてもイメージしにくいので、身近なものを使った例え話をしてご説明することもあります。あとは、お客様との認識のズレが出ないように、要件定義が1から10まで終わったタイミングで、こちらで作成したフロー図をもとに決定事項の振り返りをするようにもしています。「ここは〇〇のタイミングで、〇〇に決まりましたよね」といったように、認識が揃っているかどうかの最終確認をしています。

■要件定義の資料(例)

亀田:
要件定義の段階で認識の齟齬や考慮漏れがあると設定にも大きな影響が出るので、担当するCRMディレクターによって大きな差がでないように、社内で要件定義のロールプレイングを実施したり、場合によってはヒアリングシートを用意するなど、気を配っています。

―― お客様の状況やリテラシーなどに合わせて、チューニングしながら支援をしているんですね。

圓城寺:
はい。場合によっては、担当者様に対応していただく必要のある社内に向けた導入説明や、Synergy!と連携するシステム・ツールを提供するベンダーさんへのヒアリングなども、ご支援しています。

一例ですが、以前、あるお客様から、「会員制度の管理を紙からSynergy!に切り替えたい」とのご相談がありました。複雑な仕様だったため、当初、担当者様の上司の方から、「システム化は不可能では?」といった厳しいご意見をいただいていました。要件定義や業務フローのまとめをした後、その上司の方に説明するための資料を私の方で作成しました。その資料を使って担当者様から上司の方に説明いただいたところ、「本当にまとめられるとは。システム化に向けてがんばって欲しい」と、今度は前向きなお言葉をいただくことができました。

また、連携先のシステム・ツールを提供しているベンダーさんにヒアリングをしていただく際は、どのような項目を、どういった理由で、どのように確認していただきたいのかを資料化して、担当者様にお渡ししています。こうすることで、お客様の負担が軽減されるだけでなく、連携先のシステム・ツールに関する正確な情報を入手できます。

亀田:
今までご紹介した支援の他にも、Synergy!の基本的な設定方法や使い方などを、オンライン上で画面共有しながら詳細に説明する「オペレーションレクチャー」も提供しています。

―― 社内へのツール導入説明までフォローしてもらえるとなると、かなり手厚いですね。

竹内:
ありがたいことに、「手厚いフォローのおかげで、私たちのやりたいことがスムーズに実現できる。これからも使い続けたい」「一度別のシステムに切り替えたけれど、Synergy!の使い勝手やきめ細やかなフォローをしてもらえる点が良くてまた戻ってきた」などと言ってくださるお客様も多数いらっしゃいます。

圓城寺:
CRMシステムを使ってやりたいことが複雑だったり、導入までの期間が大変短いなどの理由で、他のベンダーさんに断られた企業様からご相談いただくことも多々あります。もしかしたら、私たちの取り組みが口コミで広まっているのかもしれません。当社とのお取引実績の有無に関わらず、「シナジーマーケティングさんなら、なんとかしてくれるはず……!」という期待を込めてご相談いただいているので、可能な限り、お応えするようにしています。

■お客様の感想

  • IT企業様
    メールマガジンの配信代行をご依頼しています。メールのテスト配信で、表記崩れが起きた際に修正してくださったり、ECサイトへの誘導配信を祝日に実施するにあたっての懸念点や開封率が見込める最適な配信時間帯をご教示いただくなど、細かい点まで手厚くフォローしていただき、とても助かりました。大変満足しています。
  • 当社のパートナー企業様(エンドユーザー:化粧品メーカー様)
    Synergy!構築当初からさまざまなサポートをいただき、ありがとうございます。いつも迅速かつ的確なアドバイスをくださる圓城寺さんがいらっしゃらなかったら、Synergy!の設定はおろか、キャンペーンの実施もおぼつかなかったので、本当に感謝しています。
  • 当社のパートナー企業様(エンドユーザー: ファンクラブ運営企業様)
    Synergy!の構築支援をしていただきました。構築が終わったあとのフェーズで、弊社側でAPI連携の構築遅延が発生したのですが、その間も変わらず丁寧にサポートしてくださり、大変感謝しています。おかげで、お客様たっての希望だった「分散していた会員情報の統合」「WebサイトとSynergy!を連携してのファンクラブ運営」「事務処理の効率化」を、ついに実現することができました。

顧客関係管理の ”ブレーン” として、お客様の理想実現の後押しをしていきたい

―― コロナ禍を機にデジタル化が加速した企業もありますが、お客様から寄せられるご相談内容に変化はありましたか。

亀田:
以前は、「メルマガを週一で配信するための設定をしてほしい」といったシンプルなご相談が多かったのですが、最近は、Synergy!と他のシステム・ツールの連携やお問い合わせ管理などの複雑なご相談が多い印象です。Synergy!の標準機能だけでは足りず、開発エンジニアと連携しつつ、数か月かけて導入から設定まで完了するような長期案件も出てきています。

圓城寺:
インターネットやデジタル技術を活用したマーケティング施策にシフトする動きが、活発化している印象もあります。紙からシステム管理に切り替えたい、というご相談をしばしばいただきますね。

竹内:
デジタル化やマーケティング施策の内省化によるコストカットに注力している企業が増えているからかもしれないですね。

亀田:
お客様から複雑なご相談をいただくことが増えたのに比例して、他事業部との連携も増えています。Synergy!導入のタイミングで、デジタルマーケティング施策の方向性やDX人材育成に関するご相談をいただくケースもあるため、お客様のご要望にぴったりなソリューションを展開する事業部に素早くつなげられるよう、社内情報のキャッチアップも欠かせません。

圓城寺:
社内連携することで当社として提供できるサービスの幅も広がるので、この動きは私たちにとっても、お客様にとってもプラスですね。ただSynergy!を導入して終わり、ではなくて、お客様自身でSynergy!を活用したマーケティング施策の立案から実行、PDCAの回転までできるようになれば、成果も大きくなっていきます。お客様が次のステージに進むためのお手伝いができていればうれしいですね。

竹内:
そうなれば、私たちが普段から心がけている、お客様がデジタルマーケティングを通して達成したいと考えている長期的なゴールを見据えたご提案も、より生きてきますね。

―― 今後の展望について聞かせてください。

亀田:
複雑かつ高度なCRMシステムの構築を希望されるお客様の増加にあわせて、そのブレーンとなれるように、運用支援プラン、つまり、要件定義の並走サポートにより力を入れていきたいと考えています。そうすることで、お客様にとっては、長く利用できる拡張性のあるCRMシステムの構築ができますし、私たちとしても、お客様がどのようにSynergy!を活用されているか全景を理解することができるので、つまずきそうな点やリスクになりそうな点を事前にお伝えしやすくなります。

圓城寺:
Synergy!の導入からしばらく経って、新しいマーケティング施策の実施に伴うシステム拡張のご相談があった際も、スムーズにご提案できますよね。

竹内:
私たちからお客様に、改善案を積極的に提示することもできそう。

亀田:
ですね。最初にお客様とCRMディレクターで要件定義を行い、お客様側でSynergy!の導入・運用を実施していただき、PDCAを回すタイミングでまたCRMディレクターが登場して拡張や改善などのご支援をする、といったルーチンを構築できればベストだと考えています。
これからも、お客様の理想の実現とデジタルマーケティングの成果最大化のために、全力でご支援していきます。

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