「働きがい」も「業務成果UP」も実現!シナマケ流キャリア支援「キャリアプラス制度」

Culture

シナジーマーケティング(以下、当社)は、「人と企業が、惹かれ合う世の中へ。」をビジョンに、「Create Synergy with FAN」をミッションに掲げ、社員の働きがいを積極的に支援*1 しています。

その一環として設けているのが「キャリアプラス制度」。制度利用者は、所属部署から異動することなく、業務時間の5%〜30%を別部署での業務に充てることができる制度です。通常業務とは異なる領域の業務やプロジェクトを経験することで、キャリアの選択肢の幅を広げたり、スキルアップを目指すことができます。
今回は、キャリアプラス制度を開始した背景や制度の意図、実施効果などについて、運営を担当する人材開発Gの楢原さん、伊藤さん、実際にこの制度を利用した上野さんの3名に話を聞きました。

(取材・編集/シナジーマーケティング ブランドマネジメントチーム)

1. 詳細は、企業サイト「働き方」、採用サイト「社員を支える制度」、オウンドメディア記事『ワークライフバランスとワークパフォーマンス最大化を両立する「多様な働き方」』を参照のこと。

プロフィール

楢原あかり / 経営推進部  人材開発G
2015年新卒入社。Web広告やアクセス解析の提案、ディレクション業務などを経験し、2020年4月より人材開発グループに異動。主に新卒研修などをはじめとする、全社の成長支援に携わる。

伊藤 正輝 / 経営推進部  人材開発G マネージャー
2016年入社。前職で新規事業開発や人事に携わったのち、シナジーマーケティングに入社。採用から教育、人事制度設計など幅広い業務に携わる。

上野 さつき / 金融ソリューション事業部 ビジネス開発G
2011年入社。前職でWebディレクター業務に携わったのち、シナジーマーケティングに入社。現在は、主に金融機関様へのデジタルマーケティング支援に携わる。

単なるキャリア支援ではなく、新たな行動基準を浸透させるための新制度

ーー 「キャリアプラス制度」が誕生した背景を教えてください。

伊藤:
主に二つあります。一つ目は、異動までしなくても、もっと気軽な形式でキャリア開発の機会を提供したいと考えたことです。当社は責任範囲を明確にするために複数部署の兼任をしない方針なのですが、特定の業務だけに集中して取り組める一方で、異動しないと新たな職種や業務にチャレンジする機会が少ないという課題がありました。

二つ目は、2021年9月に当社従業員の行動基準である「A Sense of Values」(以下、ASoVs)を、時代や市場、当社の成長ステージにあわせてアップデートしたことです。新しいASoVsをより現場に浸透させる目的で人事制度も一部刷新することになり、そのうちのひとつとして「キャリアプラス制度」が誕生しました。

キャリア支援を行う際は、直接的な支援だけでなく、挑戦を希望する人がチャレンジできるような環境を整えることも重要です。キャリアプラス制度は、そういった環境づくりを意識して設計されました。

■関連リンク
ビジョン、ミッションに続き、A Sense of Values もリニューアル。私たちの「仕事のやり方」が進化します!

楢原:
キャリアプラス制度では、ASoVsのなかの「Challenge」および「Growth」を支援しています。制度の企画は、当時ASoVsのアップデートを担当していた平手さんと中本さんが行い、私たち人材開発Gで制度化しました。

利用対象者は、正社員と準社員で原則管理職は対象外ですが、本業への影響がなく、管理職の経験の幅を広げる目的であれば、利用可能なケースもあります。2022年のトライアル期間を経て、2023年から本格的に制度運用を開始しました。
2024年3月末の時点での制度利用者数は、トライアル期間を含めて18名です。受け入れ先の部署は、コーポレート部、経営推進部、クラウド事業部、DX事業部、ビジネスクリエーション部と複数あり、体験できる職種も、プロダクト企画、マーケター、デザイナー、バックオフィス系など、多岐に渡っています。

■キャリアプラス制度を企画した当初の担当者コメント

  • 中本さん
    「Growth」に定義されているように、自らが手をあげ、ワクワクしながら、成長できる機会を探すきっかけにしていただければと考えています。「自分の可能性を試したい、価値を確かめたい」ーーそんな想いを実現するチャンスが増えた、と言ってもらえる制度になればうれしいですね。
  • 平手さん
    この制度の目的は、あくまでも社員の成長機会の創出です。制度としては、生まれたてでまだまだ不完全。運用していくなかで課題もたくさん出てくると思います。まずは一歩踏み出して制度を活用してみていただき、目的に沿った、使いやすい制度をいっしょに作っていきましょう。

ーー キャリアプラス制度によって、どのようなことが実現できると考えていますか。

伊藤:
「社員の成長機会創出」「自律的なキャリア形成マインドの醸成」「多様性に富んだ人財の育成 / 組織力強化」などの実現を想定しています。

自律した組織づくりのためには、企業が目指す方向と、個人のやりたいことが結びついていることが必要です。しかし実際には、必ずしも一致していない部分や変化する部分も出てきます。そういったズレが生まれた際に、退職してしまうのではなく、当社にいながらさまざまな可能性にチャレンジできることが理想です。例えば、当社にいながら社外に目を向けて可能性を模索するためには副業制度などがありますが、今回のキャリアプラス制度であれば、社内での可能性を模索したり、今の仕事の幅を広げたりすることができます。

キャリアの方向性を見つめなおしたい人や、視野を広げたい人に新しい可能性を提示することで、社内で活躍できる場所やチャレンジしたいことを見出してもらえたら、と。

楢原:
制度利用者を受け入れる部署に対しては、「新しい視点」「コミュニケーションの広がり」を提供したい、という想いがありますね。

ーー 双方にとって、通常業務では得られない ”気づき” を得る良い機会になっているのですね。どのようなフローで運用しているのですか。

楢原:
制度利用の入り口は、「部署が出している募集に応募する」「(募集が出ていない部署に)自ら立候補する」の二パターンがあり、それぞれで運用フローが微妙に異なります。

前者は、まず各部署から募集の依頼を受けます。そのあと、募集に応募した希望者と募集を出した部署の担当者、私たち人材開発Gで三者面談を実施します。希望者には応募理由ややりたい業務のヒアリングを行い、部署の担当者からは、希望者に依頼する業務の詳細と期待していることを伝えます。面談終了後に、改めて双方に、キャリアプラス制度を利用する意思があるかを確認。双方ともOKの場合は、希望者の上長に確認を取り、制度の利用が確定します。後者の場合は、三者面談の前に、立候補者が希望する業務を手がける部署に、受け入れの希望を確認するフローが入ります。

制度の利用をスタートしたあとは、基本的に3か月もしくはクォーターごとに制度利用継続の意思確認を行います。制度の利用期間は、募集によって異なっており、人材開発Gの方で特に利用期間の制限などは設けていません。

手痛い失注を機に、スキルアップを目指してキャリアプラス制度を利用

ーー 2023年1月から9月までキャリアプラス制度を利用した上野さんにも、お話しを伺えればと思います。まず、制度を利用した経緯を教えてください。

上野:
私は普段、金融機関のお客様を対象とした「Synergy!」の導入およびデジタルマーケティング支援を行っています。そのなかで、売り上げ規模の大きいWeb広告案件を手がけていたのですが、力が及ばず失注してしまったことがきっかけです。「なにが足りなかったのか」「どんな知見・スキルがあれば、受注できたのか」を内省した結果、「実際に広告運用を手がけられるほどの知見・スキルがあれば受注できたのではないか」という結論に達しました。スキルアップの方法を探っていた時に、キャリアプラス制度の募集を見つけたんです。いてもたってもいられず、すぐに応募しようと決めました。

楢原:
運命的な出会いですね!(笑)

上野:
そうなんですよ。まさに今、私が求めている制度だ!と思いました(笑)。クラウド事業部のマーケティングGに参加したことで、予想以上に大きな学びがありましたね。もちろん、Web広告の世界を1から10までプロフェッショナルレベルで全部理解できたかというと、そうではありませんが。Web広告運用の理解を深めたことで、より解像度高く失注案件の振り返りを行うことができました。

また、手がける業務領域が広がったことで、お客様への提案の質も上がったと感じています。デジタルマーケティングにおいて、「一部の領域だけ対応していればOK(安泰)」ということはまずありません。新たな知見・スキルを身につけて業務の幅を広げることが、業務の成果をあげることにもつながると考えています。

ーー 逆に、業務面で苦労した点はありますか。

上野:
ビジネス開発Gでの通常業務と並行してマーケティングGでの業務もあるので、時間の捻出が大変でした。限られた時間をどう使えばいいか悩む場面もありましたが、私の場合は通常業務はひとりで手がける作業的な業務の割合が多いので、比較的調整はしやすかったです。

忙しくなってくると誰かに手伝ってもらうなどの業務調整を入れたくなってきますが、キャリアプラス制度は他でもない自分のために利用している制度です。周囲にその配慮を期待するのは違うんじゃないかと。自分でうまく時間をやりくりして対応していくべきだと考えていました。そのお陰か、リソース管理の精度は上がりましたね。

伊藤:
業務時間の調整が難しい点については、キャリアプラス制度の利用者を対象にしたアンケートでも課題としてあがっていましたね。実は、制度設計をする上でも最後まで議論があったんです。じっくり検討した結果、業務時間の5%~30%という目安は設けながらも、人材開発Gとしてなにかしらの時間管理をしたり、業務調整に入るなどのアクションはしないことにしました。

本気でキャリアの幅を広げたい人やスキルアップを考えている人は、忙しいなかでも自ら工夫して学ぶ時間を捻出していますよね。上野さんのお話にもありましたが、必要な機会提供を行った上で、利用者自身がうまく工夫してさまざまな活かし方をしていってもらえれば、と考えています。

■キャリアプラス制度を利用して課題に感じたこと(複数回答)

上野:
業務時間の件もそうですが、制度利用に関する上長への相談も、人材開発Gのサポートを得つつも、自分の意思をしっかり伝えることが重要です。キャリアプラス制度は、自分のためになるのはもちろんですが、スキルアップによって成果が上がることで、最終的にはチームのためにもなると考えているので、「今後のキャリアプラン」「制度を利用しようと思った理由」だけではなく、「制度を利用することで、通常業務においてどのような成果が見込めるか」まで伝えるようにしました。

伊藤:
その視点は非常に重要ですね。今回の制度は、自分のキャリアの可能性を広げるための制度ですが、個人の成長は中長期的には組織貢献にもつながります。また、上野さんと会話していて、当初想定していた「キャリアの可能性を広げる」だけではなく、「関連する職種を経験してみることで、今の仕事の幅を広げたり、深めたりする」という視点もあると、気づきを得ました。もしかしたら、こちらのニーズの方が大きいかもしれない。

楢原:
アンケートでも「キャリアプラス制度で得た知見・スキルを通常業務でも活かせた」「通常業務をする上での視野が広がった」といった回答が多く見られましたね。

■キャリアプラス制度を利用してよかったこと(一部)

  • 広くデジタルマーケティングの一端をなす領域に実務レベルで関わることで、自身の知見の幅を広げることができた。
  • 自分の領域に近しい分野で新しいスキル・知識の習得ができており、今後に活かせそうな感触がある(スキル面・キャリア面)。
  • キャリアプラス制度を利用しないと経験できない業務に携われたので、大変勉強になった。そこで培ったスキルは、通常業務にも活かすことができている。
  • 自分が経験したことがない経験ができた。複数の部門をまたいで仕事をするなかで、以前より会社全体のことを考えて物事を判断できるようになった。
  • 新規事業かつtoCサービス企画に関わったことで、自身の経験領域を広げることができた。なかなか普段関わることがない所属部門以外のメンバーとコミュニケーションを取る機会が作れた。
  • もともとやりたいと考えていた業務に携わることができて、今のグループの業務が向いているのか、それともやりたい業務が向いているのか、検討できた。
  • もともと興味があったアンケート集計作業を実際に経験できた。所属部署だとそういった業務がなかったので、経験したい領域に関するスキルアップの機会が作れてよかった。
  • 謎が多かった他部署の業務・役割について、以前よりも理解を深めることができた。

ーー アンケートでも、キャリアプラス制度を利用した人全員が「また利用したい」と回答していて、満足度の高さが伺えます。

上野:
本当に良い制度だと思います。キャリア形成のために活用してほしいですね。その際にぜひおすすめしたいのが、キャリアプラス制度への参加前に、「どんな知見・スキルを得たいのか」の棚卸しをすることです。具体化しておくことで、目的意識を持って業務にあたれるだけではなく、制度利用後の振り返りの解像度も上がります。なんとなくのぼんやりとした目的意識で制度を利用して、「結局自分はなにがしたかったんだっけ?ただただ作業が忙しいだけだったな……」となってしまうと、せっかくの機会がもったいない。

伊藤:
まさに私たちが、これからキャリアプラス制度を利用する皆さんにお伝えしたいことを、上野さんがすべてお話ししてくれるので、本当にありがたいです(笑)。

上野:
制度を利用してすごく良かったので、ぜひ皆さんにもその想いを伝えたくて(笑)。

社員一人ひとりがキャリア面で自律・自走できる組織を目指して

ーー キャリアプラス制度をはじめとするキャリア支援施策について、今後の展望を教えてください。

楢原:
私からはキャリアプラス制度の展望をお伝えしますね。二つありまして、一つ目は、キャリアプラス制度の利用者から寄せられた業務効率化のノウハウを全社共有することです。今日の上野さんのお話やアンケートを通じて得られたノウハウは、キャリアプラス制度参加時だけではなく、日常のシーンでも活用できるものばかりなので、ぜひ社内に還元したいです。

二つ目は、チャレンジしたいと思っている人に積極的に制度を利用してもらえるよう、各部からの募集を増やしたいです。受け入れ部署側は不足しているリソースを補うというメリットはもちろんあるのですが、それだけではなく「制度利用者に対して、どのような知見・スキル・挑戦を提供できるか」という点を織り込んだ募集を出して、社内でのチャレンジを増やしていきたいです。あわせて、立候補するパターンの数も増やしたいので、手をあげる際の心理ハードルを下げる施策を考えたいです。

■通常業務と両立するために工夫したこと(一部)

  • 短時間で業務を切り替えると効率が悪いので、メイン業務とキャリアプラス業務をする日を明確に分けた。
  • 通常業務で型化できるところは型化して、できる限り作業時間を短縮した。
  • キャリアプラス制度で参加する部署の担当者と週1回の定例MTGを設け、進捗確認やコミュニケーションを定期的に取るように心がけた。
  • 個人で進められる業務は、メイン業務の邪魔にならない夜などの時間帯に固めて作業するようにした。
  • 定例MTGをうまく活用し、時間を作った。
  • カレンダーに業務スケジュールを入れて、それを絶対にずらさないように留意しつつ進めた。そうすることで自動的に時間が取れるようになった。
  • キャリアプラス制度を利用していることをグループメンバーに周知した。
  • 所属部署の上司の協力・理解あってこそだと考え、「なぜキャリアプラス制度を利用したいのか」をしっかり伝えるようにした。

伊藤:
私からは、キャリア支援全体のお話しをさせてもらいますね。将来的には、キャリアにまつわるさまざまな機会や制度を活用することで、社員一人ひとりがキャリア面・仕事面で自律・自走できる組織の形成を目指したいと考えています。そのために、今回の制度以外にも、例えば、研修を通じた外部との交流機会を設けたり、コーチングを受けて自身のキャリアを模索するような取り組みなども行っていますが、今後さらに取り組みを増やして仕組みを作っていきたいです。理想の組織の実現に向け、人材開発G一丸となって、フットワーク軽く、さまざまな手段や可能性を模索していきます。


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