自由に、柔軟に、これからを描くキャンバスのようなオフィス

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大阪オフィスリニューアルプロジェクト キーパーソンに聞く

シナジーマーケティングでは、コロナ禍の影響によりオフィスの移転や縮小を行う企業が増える中、2021年のビジョン・ミッション刷新から続くさらなる会社の進化のための一歩として、大阪本社オフィスのリニューアルを実施しました。

この記事では、このリニューアルを推進した3人のキーパーソンに焦点を当て、約1年にわたるプロジェクトを振り返ります。

Keyperson 1
コーポレート部法務総務グループ

房本穂濤さん

東京から大阪オフィスをリニューアル!これも新しい働き方

最初に話を伺ったのは、プロジェクトマネージャーを務めた房本さんです。房本さんは東京オフィス所属にもかかわらず、オンラインでのコミュニケーションを工夫しながらこの大役を無事に果たしてくれました。

「シナジーマーケティングはテレワークへの順応はかなりスムーズで、2020年には過去最高益という業績結果を出すこともできました。それを受けて2021年春に大阪オフィスのリニューアルプロジェクトがスタートしたのですが、まさか東京所属の私がプロジェクトマネージャーを任されることになるとは。驚きつつも、任務と自分へのチャレンジを決めました」

自身のネットワークを活用して他社のオフィスリニューアルのリサーチも行った房本さん

プロジェクトチームでは、これからの働き方における価値観やオンライン・オフラインのコミュニケーションの在り方などについて何度も協議。出社する・しないの選択は個々の社員に委ねられている中で、「シナジーマーケティングのオフィスは、エンゲージメントとイノベーションを生み出すための『コミュニティ形成の場所』である」というコンセプトを導き出します。

「ただ、コミュニティ形成の場所であるオフィスをどうカタチにするのかは難題で。コロナ禍が始まってから何度も社員アンケートを行い、チームでまた考えるを繰り返していましたが、もうやり尽くした感もあり、6月にオフィス設計を専門とする複数の企業にご提案をお願いしました。

各社のプランを拝見してまず感じたのは、フロアがまだ思ったより広いことでした。また、コロナ禍収束後には再び出社して仕事をすることが前提のオフィスの提案であったことも私たちが求めている答えとは違っていました」

そこで、当初の25%減床計画から思い切って50%まで減床することに仕様を変更。再度提案をいただき、株式会社ヴィスに設計・施工を依頼することに決定したそうです。

「チームではオフィスの用途や機能をこうだと決めるのではなく、柔軟性や多様性があるものにしたいと考えていました。なので、ヴィスさんの『教育・交流・選択・共有・創出という5つの要素からなるSynergy Canvasを体現するカルチャープレイス』というコンセプトを聞いたとき、これからの働き方をオフィスというキャンバスにみんなで自由に描いていけばいいんだと、悩み考えてきたことがクリアになりました」

使い方はフレキシブル。出社したくなる居心地の良さ

房本さんはプロジェクトマネージャーとして、株式会社ヴィスの担当者とレイアウトやデザインについてオンラインで打ち合わせを重ね、チームメンバーの思いやこだわりも伝えていきます。

「新しいオフィスはコミュニケーションが生まれやすい空間にしたい。でも普段の仕事がしづらいような場所にはしたくない。結果として、オフィス全体を来客エリア、変幻自在に使えるラウンジ、執務に集中できるフォーカスエリアに分け、その時の目的や気分に応じて簡単に行き来ができるようにしました」

オフィスの全体像が決まっていく中で、チームとして譲れないこともあったそうです。

「3つのエリアを仕切る壁やドアはガラスを多用しました。外から光が入るように、そしてオフィス全体の見通しがよくなるようにしたかったからです。また、窓が大きくて明るいスペースに機密情報を取り扱う部署のためのセキュアなワークスペースを置きました。業務上テレワークが不可能で、緊急事態宣言発令中の大変な時期も出社してくれていた彼らの業務環境が少しでも良くなればと思い、全体のレイアウトを考える上で最初に決めました」

オンラインミーティングに集中できる個室ブース「テレキューブ」を4台導入。
房本さんのアイデアで事務用品などの備蓄ゾーンの空きに設置し、省スペース化に成功

改装の工事期間中は、大阪での社員の働き方や工事の様子をリアルに把握できず、「戸惑いや焦りもありました」と房本さん。

「無事に新しいオフィスがオープンしてほっとしました。経営のミッションを体現するプロセスに関わり、社内外の多くの人が参加するプロジェクトをマネジメントすることは、想像どおりに大変で反省することも多いですが、それ以上に大きな学びがありました。会社を支えるコーポレート部のメンバーとしても成長できたと思います。これからは大阪オフィスのメンバーに柔軟に、自由に絵を描いて、進化させていってもらい、テレワーク下でもたまには出社したくなる、そして、お客様には来社したくなる場になるとうれしいです」

Keyperson 2
株式会社ヴィス プロジェクトマネージャー

山田真央さん

シナマケの社員だったかもしれない!? 10年越しの夢が実現

次にお話をうかがったのは、シナジーマーケティングと自社のデザイン・施工部門をつなぐハブとして尽力された株式会社ヴィスの山田さん。実は山田さん、シナジーマーケティングと、あるご縁があったのでした。

「学生時代、ITベンチャーに興味があったことと、シナジーマーケティングさんの企業スタイルや業務内容がカッコいいなと思い、新卒採用試験と役員面接に挑みました。その時は残念ながら入社には至らなかったのですが、ヴィスに入社後、シナジーマーケティングがクライアントであると知り、いつか一緒に仕事がしたいと願っていたんです」

山田さんがもしシナジーマーケティングに入社していたら、なんと房本さんと同期だったとか。人の出会いや巡り合わせとは何とも不思議なものです。

「もちろん、どのクライアントのお仕事も真摯に、全力で取り組んでいますが、今回は思い入れが強かったようで、房本さんたちからも、ヴィス社内からも『熱すぎる』といわれました(笑)」

減床面積の変更のような難題もありましたが
「他ならぬシナジーマーケティングのお願いなので楽しみながらご提案できました」と語る山田さん

シナジーマーケティングの業務だけでなく、シナジーマーケティングのカルチャーについても理解を深め、「この場所は田代塾(*1)に使ってほしい」「このエリアはシナマケ大学(*2)にも最適です」など、シナジーマーケティングの一員のように具体的なプレゼンを行った山田さん。これには房本さんたちもシナジーマーケティングの役員も驚きました。

*1 代表の田代が主催する営業研修
*2 実践的なスキルや知識を学ぶための有志による会員制の自主勉強会として2020年から2年間運営

ここまで考え抜いたオフィスリニューアルはめずらしい!

「弊社ではコロナ禍を起因としたオフィスリニューアルを数多く行っていますが、今回のシナジーマーケティングさんのように新しい働き方から社内で定義したリニューアルを実現した企業はまだ少なく、他社の指針となっていくと思います。私としては、シナジーマーケティングが第二の創業とおっしゃるフェーズにたずさわれたことがうれしく、これからもファンとして働き方の進化をサポートしていきます」

現在も山田さんは法務総務グループのメンバーからの相談を受けながら、
キャンバスのようなオフィスの進化をサポートしています

Keyperson 3
コーポレート部法務総務グループ

佐々木春奈さん

哲学のようにオフィスリニューアルを深掘り

大阪オフィスリニューアルではコンセプトやレイアウトの設計とともに、日々のオフィスでの業務と並行して施工を滞りなく進めていく、というチャレンジがありました。その陣頭指揮にあたったのが、房本さんの属する法務総務グループのマネージャーでもある佐々木さん。シナジーマーケティング創業時から活躍する社員のひとりです。

すべてのデスクや会議室に備えられている防災用ヘルメットは変わらず設置。
「ウチではあたりまえですが、お客様はびっくりされますね」

「わずかな人数でマンションの一室から始まったシナジーマーケティングが、会社の成長に合わせてスタッフが増え、大きなオフィスに移って、ということを何度も経験してきましたが、今回のようなケースは初めて。社会も世界も正解がわからない状況で、社員はどう働くべきか、オフィスはどうあるべきかと考察していくことは哲学のようで、とても興味深く、おもしろかったですね」

法務総務グループではこのおもしろさをすべての社員と共有するため、あることを実行します。

「新しいオフィスはみんなが気になる案件でもあるので、社内報システムやSlackにチームでのブレスト内容や決定事項を逐一共有し、着工後は日々変化するフロアの様子を毎日アップしました。『段ボールが山のよう』『荷物が無くなり、広々です』と些細なことですが、みんな興味を持ってくれて。それに、普段はテレワークの社員が荷物の整理や移動のために積極的に出社して手伝ってくれました。何かやるぞ!となった時の盛り上がり、団結力は創業以来変わらない、シナジーマーケティングらしさですよね」

法務総務グループのメンバーがテレワーク中の全社員に工事の模様を実況

便利がいちばん! 個人、チームのパフォーマンスも一段と向上

前例のないこのオフィスリニューアルにおいて、佐々木さんには一つ貫いたことがあります。

「人間は結局は利便性を最優先してしまう生き物だと思いませんか?というのも、以前のオフィスにあった畳スペースなんですが、初めは珍しさやお洒落さから利用されていたものの、次第に『靴を脱ぐのが面倒』と、あまり使われなくなって。なので今回のリニューアルでは、新しさとともに、利便性、機能性も追求しました」

PCへの給電も同時にできる大型モニターを導入して
業務効率の向上とともに社員の出社荷物を軽量化

テレワーク体制下では、バックオフィスの社員が出社していないこともあるので、無人でも、どこに何があるのか、どう使うのか、直感的にわかるようにしたことも佐々木さんのこだわりです。

「まだまだ改善点はありますが、例えば使いたい物が見つからないのはそれだけでストレスになりますから。来る頻度は少なくても出社すれば便利で快適、仲間とコミュニケーションを深められる、そんな価値あるオフィスにしていきたいですね」

未完成のままでいい。変化を楽しみながら育てていくオフィスに

固定概念や慣習から解放することで新たなイノベーションを生み出したい、
と語る奥平さん。大阪オフィスのリニューアルも未来へ進むための歩みのひとつ

最後に、この大阪オフィスリニューアルプロジェクトについて、副社長の奥平さんに話を聞いたところ、「社員やその先のお客様にとって、何がベストか考え抜き、きめ細やかな計画や配慮など、シナジーマーケティングのバリューである『101点のサービス』を体現してくれました」という感謝の言葉が最初に返ってきました。

「リニューアルプロジェクトは無事、終了しましたが、このオフィスは未完成のままでよいと思っています。個々が働き方を自分で選択できるハイブリットワークを実現しながら、オフィスは明確な目的を持って行く場所へ、オフラインだからこそ生み出せる価値を創る場所へ。社会や働き方、そして当社のビジネスが、これからも変わり続けることを楽しみながら、この自由で柔軟な新しいオフィスをみんなと一緒に育てていきたいと考えています」

インタビューを終えて、オフィス内に目を向けると、ラウンジではいろいろな社員がテーブルをともにして言葉を交わす姿が。「快適だし、誰かに会えるし、オフィスが新しくなって出社する楽しみが増えました」との声も聞かれました。

会社に限らず、自分たちの場所というのは、安心や絆をもたらしてくれるものではないでしょうか。進化の場としてはもちろん、たくさんの人の思いが詰まった大阪オフィスは、誰もが心を寄せてつながる、そして社員もお客様もシナジーマーケティングのファンとなる場として育っていくことを楽しみにしています。

(取材/編集:経営推進部 ブランドマネジメントチーム)

ご協力いただいたパートナー

株式会社ヴィス

「はたらく人々を幸せに。」というパーパス(存在意義)のもと、“はたらく”をデザインするワークデザインカンパニー。コンサルティング、ワークスタイリング、ブランディングを通じて継続的に企業価値向上の実現をサポートしています。

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