シナジーマーケティングの新規事業として2021年7月にスタートした「DX BOOSTER」。DX推進の鍵となるデジタルマーケティング人材を「並走型」のトレーニングで育成し、お客様社内でのデジタルマーケティング活動の「自走」を短期間で実現するサービスです。
この新しいサービスを導入いただいた企業のひとつがSCSK株式会社。ITに関するあらゆる製品、サービスをグローバルに展開されている、日本屈指のシステムインテグレーターです。
SCSKソリューション事業グループ netXデータセンター事業本部 ネットワークサービス部(以下、ネットワークサービス部)では新規マーケティングサイトの立ち上げに際して、DX BOOSTER を導入して担当者のデジタルマーケティング自走力を強化することを決定。2ヶ月の設計期間と4ヶ月の制作期間の支援を経て、『SCSK NETWORK』がオープンしました。
今回は、ネットワークサービス部のご担当様と、DX BOOSTERチームが初めて「オフライン」で集合。トレーニングのエピソードや両社の関係性の変化、今後の展望を語り合いました。
参加メンバー
丸田 真功 氏
SCSK株式会社 ソリューション事業グループ
netXデータセンター事業本部ネットサービス部 サービス開発課
課長
北村 敬 氏
SCSK株式会社 ソリューション事業グループ
netXデータセンター事業本部ネットサービス部 サービス開発課
鈴木 英利佳
シナジーマーケティング株式会社 企画制作部
DX BOOSTERサービス責任者 Webコンサルタント
足立 龍
シナジーマーケティング株式会社 企画制作部
営業
※部署名・役職は取材当時(2022年7月)のものです
SCSK株式会社
1969年10月 設立、コンサルティングから、システム開発、検証サービス、ITインフラ構築、ITマネジメント、ITハード・ソフト販売、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)まで、ビジネスに必要なすべてのITサービスをフルラインアップで提供し、お客様のビジネス価値向上に貢献します。
思いをひとつに「新しいチャレンジ」
――― 「オンラインで頻繁にやりとりしていたので、初めてお会いするという気がしませんね」と笑顔で迎えてくださった丸田氏と北村氏。まず『SCSK NETWORK』サイト開設にあたって、シナジーマーケティングとDX BOOSTERを選んでいただいたきっかけをお話しくださいました。
SCSK北村:
当部ではデジタルマーケティング分野での事業拡大と認知向上に取り組んでおり、その一環としてネットワーク製品・サービスを総括するプラットフォーム『SCSK NETWORK』サイトを開設することになったのですが、サイトをゼロから立ち上げるにはより専門的な知見が必要と考え、シナジーマーケティングさんにお願いすることにしました。
――― SCSK様とシナジーマーケティング企画制作部は、2019年のWebサイト制作をきっかけに、サイト解析やコンサルティングなどデジタルマーケティング全般の支援でお付き合いをさせていただいています。
SCSK丸田:
SCSKのWebサイトやデジタルマーケティングに対して、シナジーマーケティングさんから知見を提供いただいていることは社内で有名でした。
そこで、担当部門に相談して、シナジーマーケティングさんの支援のもとに作成した『SCSKサービスサイト制作・運営ガイドライン』を見せてもらったところ、私たちが『SCSK NETWORK』サイト開設においての必要な道筋や目標設定はこれだ!と感じました。
デジタルマーケティングの高度な情報提供はもちろん、その上流工程を私たちが実践し、知見構築を実現できることに魅力を感じ、私たちの部門もシナジーマーケティングさんに支援していただくことを決めました。
シナジーマーケティング鈴木:
私たちのこれまでのサービスやコンサルティングへの評価が依頼につながったことは大変うれしく、しかも継続的に支援させていただいているSCSK様において、サイトをゼロから立ち上げることは初めてだったので、身が引き締まりました。
シナジーマーケティング足立:
当時はまだ 「DX BOOSTER」 というサービス名ではご案内していなかったのですが、1年以上かけて開発してきた新規サービスを当社とご縁が深かったSCSK様にも導入することが決まり「しっかりやり遂げなければいけない」と、チーム全員で気合も入りました。
双方に気づきと学び。「実践型サポート」ならではの相乗効果
――― SCSK様、シナジーマーケティングの思いが合致して、新規サイト「SCSK NETWORKの設計」というリアルな業務を実践し、知見構築を実現させるプロジェクトがスタートしました。
鈴木:
DX BOOSTERのフェーズにおいて、まず注力いただいたのが、BtoBサイトで重要なカギとなるターゲット設計です。SCSK様に製品・サービスに関する検索キーワードを洗い出していただき、私たちがそれら一つひとつの検索ボリュームを調査、ニーズを検証。これを繰り返し行ったのですが、毎回1,000個以上のキーワードを検証しましたよね。レポートはバージョン8、9にまで達したでしょうか。
丸田:
まるで「キーワードの修行」でしたね。ただ、こういったことがデジタルマーケティングの上流工程であり、スペシャリストであるシナジーマーケティングさんに支援にいただく意義ですから。
北村:
確かにそうです。シナジーマーケティングさんの支援によって、ユーザー視点で考察するというマインドチェンジを行えたことが非常に大きかったです。私はエンジニア出身ということもあり、お客様はすでに決まったゴール、具体的な製品・サービスのワードで必要なサイト、製品・サービスを探し出されると思っていました。例えばですが、PCの不具合について、デジタルリテラシーのある方であれば、[Windows ハングアップ]と検索します。でも、大半の方は[Windows 動かない]と検索する。これから私たちが開拓を目指すお客様は、こういった今、目の前で起きている問題や解決したい課題に対して、何が必要なのか、どうすればわからない方がいらっしゃることを鈴木さんたちからレクチャーいただいて。実際、何度も検証くださる検索ワード順位もそれが如実に現れているので納得しましたし、シナジーマーケティングさんへの信頼度もいっそう深まりました。
―――はじめてのデジタルマーケティングの上流工程の実践ということもあり、「次のミーティングに(鈴木さんから出された課題の)検証レポートが間に合わない!と、毎回、夏休みの宿題に焦る8月終盤の子どものようでした」という北村氏。しかし、シナジーマーケティングはそういった切羽詰まった状況は一切感じていませんでした。
足立:
北村様のレポートは、丸田様をはじめSCSK様の社内で十分に考察されており、毎回緻密さが増していきました。支援している私たちとしては、それにお応えするべく、SCSK様と同様に懸命に汗をかき、精度をいっそう高めるフィードバックができるように力を注ぎました。
鈴木:
実は、トレーニングを行う私にも大きな学びがありました。それは、検索件数がほぼゼロだった下位のキーワードもコンテンツに盛り込みたいと、依頼いただいたことです。とても驚いたのですが、今はゼロでも製品・サービスとして成長させたい、将来的にニーズが拡大する可能性があることが理由とお聞かせいただいて。こういった視点は製品・サービス知見をお持ちであり、戦略遂行を目指してサイト設計に取り組まれているからこそ。私たちでは気づくことができなかったと思います。
デジタルマーケティングのノウハウ習得を通して信頼も醸成
―――デジタルリテラシーやデータに捉われるのではなく、全方向、全可能性からの検証を重ねるとともに、SCSK様から鈴木さんたちへの信頼感もさらに向上。一方でシナジーマーケティングはSCSK様のデジタルマーケティングへの吸収力、実践力の早さと高さを実感。企業の枠を超えた「チーム」としての一体感や絆がいっそう深まっていきました。
北村:
フェーズが進んでいくに伴い、私たちに知見が構築されていくことも実感できましたし、何よりも鈴木さんたちのレクチャーと手厚く、迅速な対応が素晴らしいと思います。少しでも不明点があれば、鈴木さんたちに連絡。『今からオンラインで打合せしましょう。』と、その場ですぐに教えてくださるので、助かりました。おかげで、私たちが掲げた目標、理想以上の『SCSK NETWORK』サイト完成に繋がったと思います。
丸田:
鈴木さんたちのレクチャーには一切の迷いがなく、明確なエビデンスも示されるので、もう納得するしかないですよね。しかも、顧客視点を徹底されているので、信頼感も深まるのでしょう。SCSKという企業も、チームやプロジェクトをけん引する立場にいる私もそうですが、どんな組織でも、プロジェクトでも、提供するサービスと先頭に立つ人間には、確固たる自信と決断力、それを裏打ちする知見を持ち合わせていることが必要であることをDX BOOSTERのサービスを通じて再確認しました。
足立:
当社はあらゆるデジタルマーケティング活動において「顧客を正しく理解すること」を重要だと考えています。DX BOOSTER の支援を通してSCSK様にそれを実感いただけたことは大変うれしく思います。
鈴木:
私たちとしてもSCSK様の新たなプロジェクトの成功をお手伝いできたことは自信となりました。『SCSK NETWORK』サイトも客観的に見て、ターゲットニーズに即した設計になっていると思います。DX BOOSTERを通じて丸田様、北村様にご苦労もいただき、私たちも全力で並走した成果だと思っています。
支え合い、高め合うパートナーとして全社的なつながりに発展
―――2022年7月現在、DX BOOSTERの支援は次のフェーズに進み、『SCSK NETWORK』サイト開設後の状況把握と課題の検証・解決を実行中。他部署でのWebサイト制作支援からはじまり、『SCSK NETWORK』サイト開設を叶えたSCSK様とシナジーマーケティングのつながり、信頼関係はさらに広がり、SCSK様の複数の部署でサイト設計・運営のコンサルティングを行っています。
北村:
SCSKには有志による『マーケティングコミュニティ』があります。先日、そこでの勉強会に鈴木さんを講師としてお招きしたいとの声が上がり開催されたセミナーでは、私も鈴木さんと一緒に『SCSK NETWORK』サイトでの取り組みをお話させていただきました。当日は100名以上がアクセス。『わかりやすかった』『さっそく活用したい』と社内でも好評でした。今後も定期的に社内へ情報発信をしたいですね。
丸田:
当部のデジタルマーケティング戦略については、まだまだ解決すべき課題があり、自走に向けてのナレッジの構築も必要なので、これからもシナジーマーケティングさんの並走型支援が欠かせません。
鈴木:
支援させていただく以上、私たちもSCSK様の一員となるわけですから、プロジェクトを成功させたい、目標を達成したいと思っています。携わる案件やお会いする方が増えるほど、御社のことも、製品・サービスについても、さらに理解が深まり、より精度の高い提案が可能です。SCSK様のデジタルマーケティングの社内窓口のような関係で、気軽にご相談いただければうれしいです。
丸田:
SCSKとシナジーマーケティングは、もはや運命共同体です。これからも一緒にデジタルマーケティングをリードしていきましょう!
「並走型支援」でより強く信頼していただけるパートナーになりたい
―――最後に、DX BOOSTERの事業責任者であり、2019年からのSCSK様の複数の部署への支援にも関わってきた、企画制作部 部長の杉山さんにこれまでの取り組みを振り返っていただきました。
私たちはSCSK様の複数の部署の方々とお仕事させていただいておりますが、どなたもデジタルマーケティングの理解に努力を惜しまず自分たちでもしっかりと考え、そして真摯に実行と改善に取り組もうとされる姿勢は共通しており、私たちも常に刺激をいただいています。
そのようなお付き合いを経て、このたびは私たちの並走型支援サービス「DX BOOSTER」がベストマッチして、SCSK様 社内でのマーケティングDX推進のお役に立てたことを嬉しく思います。
コロナ禍の影響でずっとオンラインでお話していた丸田さまと北村さまでしたが、この取材で初めてお会いした別れ際に「引き続きよろしくお願いします」と固い握手をさせていただきました。これからも強く信頼いただけるパートナーであり続けるためにできる限りの価値提供を続けることで、両社の絆を大切に育んでまいりたいと思います。
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杉山 健太
シナジーマーケティング株式会社 企画制作部 部長 兼 DX BOOSTER事業責任者
―――このたびの取材を通して、企業やサービスの枠を超えた良好な関係性と、互いの事業やビジョンへのリスペクトが伝わってきました。SCSK様のデジタルマーケティングが更に強化されるとともに、シナジーマーケティングとのパートナーシップが一段と強くなっていくことを楽しみにしています。
(取材/編集:経営推進部 ブランドマネジメントチーム)