テレワーク開始から1年。社員の意識や会社の制度はどう変わった?(在宅勤務に関するアンケート結果まとめ)

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新型コロナウイルスの感染拡大防止対策の一環として、2020年から多くの企業が在宅勤務(テレワーク)を導入していますが、私たちシナジーマーケティングでも、感染拡大の兆しが見え始めた2020年3月から在宅勤務を行なっています。

今回は、開始時より1年にわたって実施している従業員へのアンケートから、シナジーマーケティングの在宅勤務のリアルな実情についてご紹介させていただきます。

※調査は2020年3月〜2021年1月までの全6回、調査期間は以下の通り。
第1回:2020年3月4日〜6日(回答数:162)
第2回:2020年4月20日〜22日(回答数:121)
第3回:2020年6月18日〜23日(回答数:185)
第4回:2020年8月25日〜28日(回答数:130)
第5回:2020年11月17日〜25日(回答数:145)
第6回:2021年1月22日〜29日(回答数:121)

在宅勤務を成功させる鍵は「スピード」にあり

まず、在宅勤務をしている人の割合(図1)からご紹介します。完全在宅と月6日未満出社を合わせた割合は、緊急事態宣言前(第1回)の時点で7割を超えており、全アンケート期間の平均は8割以上となります。

(図1)在宅勤務の割合の変化
※月6日未満出社について、第1回は「週3日以上在宅」、第2回は「必要な時のみ出社予定」のデータを引用

新型コロナウイルスの感染防止をきっかけとして緊急導入された在宅勤務を、当社では2021年1月より正式に制度化されました。つまり、コロナ禍が収束したとしても、以前と同じように毎日同じオフィスに集まって執務することを前提としない働き方にシフトしました。

*働き方に関する制度のご紹介については、こちらの記事もご覧ください。

制度化された後の1月に行われた第6回のアンケートでは、完全在宅が約7割、月6日未満の出社が約3割。2021年2月時点での出社率は大阪オフィス10.5%、東京オフィス6%と、ほぼ全員が在宅勤務前提で仕事をしています。

さらに、在宅勤務についての不安や課題についても聞いてみたところ、当初は、

・ モチベーションを保ちづらい
・ 無償版のWeb会議ツールだと制限が多くて困る
・ 社用携帯がほしい

といった、目の前で起きていることを挙げる社員が多かったのに対し、在宅勤務に慣れるにつれて、

・ スキルアップの機会が少なくなった気がする
・ 顧客との接点が減ったことで、受注に影響が出そう
・ 他部門とのコミュニケーション不足

など、長期的な在宅勤務による影響や将来について懸念をする声が増えてきています。

これらに対して会社では、Web会議ツールの利用方法の見直しや社用携帯の貸し出しなどの対応を早々に開始し、今年からは在宅勤務手当も正式導入。自宅でもスムーズに業務を進められるよう、働きやすい環境づくりを行っています。

また、コミュニケーションでの課題については、今後、重点的にヒアリングを続け、試行錯誤しながら、ベストな方法を見つけたいと考えています。

コミュニケーションが上手くいかない…も、101点のサービスで乗り越える!

アンケートでは、この1年で出社勤務から在宅勤務へとシフトする中で、業務への影響(図2)や業務の質(図3)がどのように変化したのかについても定点観測をしています。

(図2)業務への影響

在宅勤務開始後すぐ(第1回)は、「大いに支障がある・支障がある」と感じている人が2割ほどいますが、かなり早い段階で1割未満にまで減少。直近では、9割以上の社員が「支障はない・あまり支障はない」と回答しています。

業務の質の面はどうでしょうか。在宅勤務開始当初は質が下がったと感じる人もいたものの、直近のアンケートでは、質が下がったと感じる人は、5%未満となっています。

(図3)業務の質の変化
※それぞれ、前回アンケート時からの比較

この2つのデータから、シナジーマーケティングでは比較的スムーズにテレワークに移行できたと考えています。これは単純に、在宅勤務に「慣れた」というだけでなく、勤務時間を柔軟にする(フレキシブルタイムの拡大、コアタイムの縮小、分割勤務(1日の中で時間帯を分割すること)の導入)など、在宅勤務に合わせた環境を整備したことも理由として挙げることができます。

こうした働き方の大きな変化について、社員はどのように感じているのでしょうか。

マイナス面としては、

・ 取り扱う情報の種類によっては出社しなくてはならない業務を担っている
・ 業務開始前や終業後もチャットなどで、やりとりすることが増えた
・ (オフィスと比べて)気軽に質問しづらい
・ ONとOFFの切り替えがむずかしい

といった意見がありました。

一方で、プラス面は、

・ 会議やMTG、1on1など、コミュニケーションする機会を意識的に多く設定するようになった
・ 自分のペースで仕事ができる
・ 相手の状況が見えないことで、逆に、チャットなどで気軽に質問をしやすくなった
・ お客さまとの商談の予定が組みやすく、案件の進捗が早まった

といった意見が多く見られました。

対面でのコミュニケーションができない点については、メリットだと感じる人もいるし、そうでない人もいるなど、表裏一体の側面があり、画一的なルールや対応ではむずかしいことがわかります。

一方、直近のアンケートでは、リモートであることをプラスに捉え、意識してコミュニケーションを増やすようにするなど、一人ひとりが工夫するといった動きも出てきています。ここでも「101点のサービス」(※)の精神がいかんなく発揮されているようですね。

※101点のサービス

「お客様からのご期待を超える、+1点の驚きや喜びをご提供し続ける」ことを目指した、創業当時からのポリシー。

みんなで一緒に課題を解決していく

最後に、会社に対する意見や要望、在宅勤務をしやすくなるアイデア・工夫をまとめてご紹介します。

意見・要望は、

・ 新入社員の育成や関係性をつくるための機会が必要
・ 一人ひとりが自分にあった働き方を選べるようなルールづくりをしてほしい
・  オフィスと自宅のほかに、サテライトオフィスでも仕事ができると嬉しい

など、これからの働き方や組織づくりに向けての提案が多かったのが印象的でした。

アイデアや工夫は、

・ オンラインランチで業務外の交流や雑談の機会を増やす
・ MTGをするときには、テキストでも情報をしっかりまとめて伝えるようにする
・ オフィスチェアを自宅に配送してもらって集中できるようになった!
・ ワーケーションを取り入れてみるのもいいと思う

など、リモートワークに慣れてきた中で、新しいことにチャレンジしたり変化しなくてはと感じている人が多いようです。

在宅勤務は自由である反面、一人ひとりが主体的に動かなければ、何も変わらない、成長しない。社員、会社とも、このことを強く感じた1年でした。

在宅勤務制度を含む新しい働き方の設計を2020年秋に発足した経営・人事・法務・総務・セキュリティ部門のメンバーによる横断チーム「新しい働き方プロジェクト」が担っています。プロジェクトでは現在、アンケートなどで発見された在宅勤務での社員の課題を解決したり、テレワーク下での仕事をより快適に楽しく、そして生産性が高いものにするために、

・ 社員同士の気軽な雑談をオンラインでできるようにする仕組み
・ 新入社員を知ることのできるオンラインイベント
・ オフィスの役割の再定義とそれに基づく空間設計

などに取り組んでいます。

写真)オンライン社内イベントのひとつ「新人さんいらっしゃい!」は企画制作部部長・杉山”文枝”師匠の独壇場!?

(編集:経営推進部 ブランドマネジメントチーム)

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