職員のデジタルリテラシー向上が飛躍の鍵!一丸となって認知向上を目指すITコーディネータ協会様の挑戦

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左から、当社 長谷川、高椋、福井、ITコーディネータ協会 中村様、目黒様、太田様

情報が氾濫する現代において、お客様が必要としている情報を適切に届けるためには、デジタルマーケティングを活用した戦略が不可欠です。一方で、デジタルマーケティングに詳しい人材が社内にいないため、「何から手をつければいいのかわからない」「委託先企業から提案されたマーケティング施策の良し悪しが判断できない」といった声も多く聞かれます。

今回ご紹介する特定非営利活動法人ITコーディネータ協会様も、同様の課題に直面されていました。課題を根本から解決するために、職員のデジタルリテラシー向上を目指して、シナジーマーケティング(以下、当社)が提供するDX人材育成サービス「デジハイク」を受講されました。デジハイクを通じて協会内で生まれた変化や新たな取り組み、今後の展望について、推進を牽引されている有井様や広報室の皆さまにお話を伺いました。

■デジハイクとは
これからデジタルマーケティングを始める企業様やもっと効果的な取り組みがしたいと考えている企業担当者様・部署向けに「講義とワークショップ」を組み合わせて実施するサービス。講義でわかりやすくデジタルマーケティングの基礎知識を「インプット」、続くワークショップでそれらをベースにした参加者各自の考えを「アウトプット」できるので、課題発見や施策検討などを「体感」しながらデジタルマーケティングの基礎を学ぶことができる。
https://digihike.synergy-marketing.co.jp/

対談メンバー

太田 愛仁 氏
ITコーディネータ協会 広報室
参与

目黒 周平 氏
ITコーディネータ協会 広報室

中村 路子 氏
ITコーディネータ協会 広報室 / ネットワーク促進部 課長代理

有井 敏之 氏(オンライン参加)
ITコーディネータ協会 コミュニティデザイン部
課長

長谷川 由香
シナジーマーケティング株式会社 クラウド事業部
第6アカウントソリューショングループ
マネージャー

高椋 琴美
シナジーマーケティング株式会社 DX事業部
クリエイトグループ

福井 恵子
シナジーマーケティング株式会社 DX事業部
クリエイトグループ
アナリスト

※部署名・役職は取材当時(2024年11月)のものです

■ITコーディネータ協会

特定非営利活動法人(NPO法人)ITコーディネータ協会は、経済産業省推進資格である「ITコーディネータ資格」認定制度の実施・運営機関として、2001(平成13)年に発足。当法人は、ITコーディネータの資格認定・育成カリキュラムの策定・研修、ITコーディネータと経営者等とのマッチング、ならびにITの利活用に関する研究・啓発活動を行い、広く公益の増進に寄与することを目指している。
https://www.itc.or.jp

■ITコーディネータとは
企業存続や組織の成長のために、変革構想立案からシステム導入・評価改善までを一貫して推進・支援し、IT経営とDXを実現するプロフェッショナル人材であることを示す資格。経済産業省が推薦している。経営理念の達成に向けて、様々な経営課題と向き合い、ITを利活用してビジネスの変革を図り、DXを推進する役割を担う。
https://itc-shikaku.itc.or.jp/

新しい資格制度の誕生が迫るなか、協会および資格制度の認知向上が急務だった

―― 以前から当社のマーケティングSaaS「Synergy!LEAD*1(シナジーリード)」をご利用いただいていましたが、今回デジハイクの受講を決めた経緯をお聞かせください。 

ITコーディネータ協会 太田:
当協会は2025年に創立25周年を迎えますが、ITコーディネータという資格制度の一層の認知度向上を図るため、更には来春立ち上げる新たな資格制度の普及を成功させるために、デジタルマーケティングの施策は不可欠であると考えました。しかしながら協会内には実務を担える職員がおらず、知見のあるシナジーマーケティングさんにぜひサポートいただけないかと有井から長谷川さんにご相談したことがきっかけです。

シナジーマーケティング 長谷川:
10年の長きにわたってお付き合いをさせていただき、大変感謝しています。これまでは、Synergy!LEADを活用したITC+(アイティーシープラス)*2 メンバーの方へのメール配信のご支援のみに留まっていましたが、今回は「デジタルマーケティングに注力するために、職員のリテラシーを高めたい」とのご相談をいただいたので、ファーストステップとして最適なデジハイクを提案させていただきました。

ITコーディネータ協会 有井:
まさに渡りに船でした。内製で対応するとしても、デジタルマーケティングの知識・スキルがなければマーケティングツールを適切に活用することができず、十分な成果を得るのは難しい。高性能なSynergy!LEADも単なるメール配信ツールになってしまいます。
内製化せず、外部の専門企業に委託するとしても、依頼するタスクの選定や提案内容の精査、施策の実施タイミングなど、重要なポイントは私たちで判断する必要があります。どちらの道を選んでも、ある程度の知識・スキルは必須です。

一方で、リテラシー向上が急務とはいえ、外部から講師を招いてじっくり研修をするとなると予算や参加者の工数が悩ましい……という状況でしたので、予算調整の必要がない内容でのご提案かつ二日間で簡潔に実施いただけるデジハイクがピタリと嵌りました。

ITコーディネータ協会 中村:
ご提案とほぼ同時期に、広報活動強化を目的に広報室が設立されたこともあり、大変スムーズに開催が決まった印象です。ITコーディネータを目指す方々だけでなく、ターゲットとなり得る潜在層にも積極的にアプローチする「攻めの広報」を実現したく考えていましたので、その第一歩としてとても良い研修だったと思います。

ITコーディネータ協会 目黒:
ITコーディネータは、IT経営とDXを実現し、中小企業の成長を支援するプロフェッショナル人材であることを示す資格です。資格取得希望者を増やすためには、「今後、需要が高まっていく資格である」という認知を広めるのが効果的だと考えています。来年新たな資格制度も誕生するので、今回学んだことを活かしつつ、認知向上に向けて適切な施策を打ち出していきたいですね。


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*1 Salesforce上で利用できるアプリケーション。簡単に扱える操作性と運用ストレスのない画面で「メール配信」「フォーム」「Webトラッキング」とマーケティングに必要な機能を導入や設計・設定に煩わされることなく、シンプルな設計でコストを抑えて簡単に始めることができる。
*2 ITコーディネータ協会が運営するWebサイトの総称。Webサイト上のコンテンツの申し込みや資料購入等の際に登録(無料)すると、ITC+メンバーとなる。

リテラシー格差による職員間の会話分断・施策の精度低下に強い危機感

―― デジハイク受講前は、デジタルマーケティングのどのような点に課題を感じられていたのでしょうか。

ITコーディネータ協会 有井:
いろいろあるのですが、特に「ペルソナやカスタマージャーニーマップの解像度」「リテラシーのばらつきによる会話のズレ」に課題を感じていました。一つ目の課題では、あらかじめ設定したターゲット層にメールやSNSで情報発信をしていたのですが、「どの層に」「どのような行動を促すために」「どのような情報発信をすべきか」が詰めきれておらず、不鮮明かつ散漫な状況でした。

二つ目の課題では、会長とごく一部の職員以外はデジタルマーケティングのリテラシーが低く、認知向上施策を進めるなかで、双方の会話が成立しなくなる危惧がありました。私自身、「協会全体でデジタルマーケティングに対する共通認識や共通言語を持たなければ、思い描く成果を出せないのでは……」という危機感もあって。

同様に考えている職員も多かったようで、デジハイクへの参加は任意だったにも関わらず、全職員の3分の2(20名中13名)が参加を希望しました。デジタルマーケティングに関わる部署や職種ではない職員も積極的に手を挙げてくれたことは、うれしい誤算でしたね。

ITコーディネータ協会 太田:
私も参加希望者数の多さには驚きました。当協会の職員は比較的年齢層が高く、デジタルマーケティングに直接関わる業務を手がける者もさほど多くありませんので。基礎知識がほぼない状態で「専門知識を身につけるために研修します」と言われても、講義についていけるか不安で尻込みしてしまいますが、その点、デジハイクは「基礎から学べる研修」だったので、心理的なハードルも低く、皆安心して参加できたのではないでしょうか。

シナジーマーケティング 高椋:
今回講師を担当させていただいたのですが、皆さん積極的で、ワークショップやディスカッションでも意見交換が大変活発だったことが印象に残っています。ITコーディネータ協会様全体として、「リテラシーを底上げすることで、認知向上や集客の成果にコミットしたい」という強い想いが感じられました。

ITコーディネータ協会 太田:
座学だけでなく、ワークショップもあったことで職員間にフラットなコミュニケーションが生まれ、より参加者のモチベーションが高まったように感じています。当協会にとって、ITコーディネータの資格取得者を増やすことは大変重要なミッションです。認知向上および集客の施策において不可欠なペルソナについて、部署や職種、役職の垣根を越えて考え、議論する機会を得られたことには大きな価値がありました。

▶︎お取り組み内容の詳細は、Synergy!公式サイト掲載の事例記事をご覧ください。

職員間で共通認識・共通言語が誕生!デジタル人材育成は最もコスパの良い投資

―― デジハイクを受講されたことで、協会内にどのような変化が起こりましたか。

ITコーディネータ協会 目黒:
一番大きな変化は、「協会全体として、デジタルマーケティングに対する共通認識・共通言語が生まれはじめた」ことです。ワークショップの共同作業によって、部署や職種、役職の垣根を超えて職員たちの認識が揃ったと感じています。
加えて、今まで見えていなかった各人の個性や知見が明らかになったことで、今まで以上に職員同士の距離も縮まりました。これは予想外だったのですが、デジハイクを通して当協会がワンチームになる感覚があり、チームビルディングとしても大変良い機会になりました。

ITコーディネータ協会 有井:
会議でも、マーケティング用語が出てくるようになりましたね。受講前は、ターゲット層や情報発信する内容の議論をしていても曖昧かつ散漫な印象が拭えなかったのですが、それではいけないと気づいたことで、発言内容や議論の質、成果物のクオリティが目に見えて向上しました。「別の次元に入った」と言っても過言でないほどの変わりようです。あるべき理想の姿に、少しずつではありますが着実に近づいていっていると感じています。

シナジーマーケティング 長谷川:
さっそく効果を感じていただいているとのこと、とてもうれしく思います。参加者の皆さまが明確な目的意識を持って臨まれていたことが、高い効果に結びついているように感じています。

シナジーマーケティング 福井:
講師を担当させていただいた側としても、受講効果について具体的なお話をお伺いでき、とてもうれしく思います。定性的な効果を感じられた一方で、研修は定量的な効果はなかなか計測が難しいところもあるかと思います。受講を決める前に、コスパなどの面で実施へのハードルはありましたか。

ITコーディネータ協会 有井:
全職員を対象にした研修自体初めての取り組みだったので、まずそこにハードルがあったのですが、これは全職員の3分の2が参加の意向を示したことでクリアになりましたね。コスパの面では、予算内で提案いただいていましたし、講義内容も当協会が抱える課題に寄り添っていたので、スムーズに研修実施まで進められた印象です。実際に受講してみて、普段お客様に研修を提供する立場にある私たちから見ても、価格以上に価値のある研修だと感じています。

ITコーディネータ協会 太田:
デジタルマーケティング業務を自走するためのファーストステップとして、デジハイクはとても良い選択だったと思います。単に知識が身についただけでなく、受講した職員全員が同じ方向を向き、共通言語を使って業務を進めることができるようになりました。職員一人ひとりのリテラシーと意識が向上することで施策の精度が上がり、認知向上や集客の効果も高まっていきます。いずれ業績にも良い影響が出てくるはずです。

ITコーディネータ協会 有井:
まさに。デジタル人材の育成は、長い目で見たときに最もコストパフォーマンスの高い投資だと、私は考えています。組織内でデジタルに強い人材を育てることができれば、必要なタイミングで適切な施策を実行することができ、機会損失の抑制が可能ですし、外部企業に委託する際も、費用対効果の面から提案内容を吟味し、適切な判断が下せるようになります。数字のうえで明確な効果が出るまでに多少時間はかかるかもしれませんが、一度効果が出だしたら、あとは積み上げていくだけです。

ITコーディネータ協会 太田:
今回高い効果が得られたことで、研修実施のハードルは確実に下がりました。人材育成予算はもちろんのこと、デジタルマーケティング予算の獲得についてもデジハイクの受講は確実にプラスに影響すると考えています。

今の時代に必要とされる「ITコーディネータ」の存在を世の中に広めていく

―― デジハイク受講後の次のステップとして、どのようなことをお考えですか。

ITコーディネータ協会 有井:
実務面では、現在バラバラに展開しているメールマガジン、Webサイト、動画の動線を整理して、流入から問い合わせ・申し込みまでの流れをシームレスにする予定です。同時に、Synergy!LEADの使い方も見直すことになりそうです。今までは活用できていなかった機能も知識を得た今なら活用できる可能性が高いので、より成果を出せるように工夫していきます。私たちが思い描いている理想への道のりはまだまだ長いですが、今回その第一歩を踏み出せたことは非常に大きな進展だと考えています。

 ITコーディネータ協会 中村:
実際にペルソナやカスタマージャーニーマップを作成してみたことで、新たな課題も見えてきました。私たちが求める成果を達成するために、「誰に」「どのように」「何を」伝えていくべきか、考えるのは簡単ではありません。最適解を一足飛びに見つけることはできないので、トライアンドエラーを繰り返しながら工夫を重ねていきます。

ITコーディネータ協会 目黒:
今後、デジタル人材は、理系・文系という枠を超え、よりジェネラルかつ高いコミュニケーション力が求められるようになると考えています。こうした背景を踏まえて、ペルソナやカスタマージャーニーマップを作成し、資格取得者の予備軍を効果的に獲得できる施策を検討していきたいですね。

ITコーディネータ協会 太田:
IT経営やDX実現に向けて企業の伴走支援を行うITコーディネータは、今後ますます需要が高まっていく人材です。デジタル人材にリソースを割けない中小企業様のお力になるべく、今まで以上に、資格者を増やすためのデジタルマーケティング施策に注力していきます。今回のデジハイクで高い効果が得られたこともあり、職員のリテラシー向上に必要な研修は、今後も積極的に検討・実施していくつもりです。

シナジーマーケティングは、ITコーディネータ協会様の事業戦略をご支援していく

―― 当社によるITコーディネータ協会様のご支援は、早くも10年を超えました。今後も理想実現のためのパートナーとしてご支援させていただきます。

クラウド事業部 長谷川:
「デジハイク」を通じて、協会全体でのデジタルマーケティングの基盤作りに関わらせていただけたこと、大変光栄に感じております。 ご参加いただいた皆様の積極的な姿勢から、より良い成果に繋げていただけたことを嬉しく思います。 今後も、貴協会のデジタルマーケティング施策の強化に向けて、クラウドサービス「Synergy!LEAD」の活用などに貢献できるよう努めてまいります。 これからもよろしくお願いいたします。

DX事業部 高椋:
デジハイクをご受講いただき、誠にありがとうございました。講義中の積極的な参加に加え、受講後すぐにペルソナ作成などの行動に移されたその行動力に深く感動し、大変うれしく思いました。皆さまの姿勢が大きな刺激となり、私たちが新たな講義テーマ作成へと踏み出す大きなきっかけとなりました。今後とも、皆様のさらなるご活躍を心よりお祈り申し上げます。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

DX事業部 福井:
デジハイクのご受講、そしてインタビューへのご協力をありがとうございました。「組織に共通認識・共通言語が生まれはじめた」というお話を伺うことができ、そのようなきっかけをご提供できたこと、デジハイクが狙い通りの役割を果たせていることを、大変うれしく思います。ここを通過点として、これからも顧客理解を深め、施策に取り組んでいただければ幸いです。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。

(取材/編集:経営推進部 ブランドマネジメントチーム)

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