【育休パパ座談会】育休は仕事にも家庭にもプラスになる! 取得しやすくするには会社と周りのメンバーの協力が必要不可欠

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2年ほど前に、「育児のサードウェーブが到来し、パパが育休を取りはじめた」という記事を公開しましたが、
パパの育休取得はその後も広がり続け、最近ではマネージャークラス以上の取得も増えてきました。

というわけで今回は、サードウェーブがきて以降に育休を取ったパパ3人にお集まりいただき、オンラインで座談会を開催いたしました!

<座談会参加メンバー(左から)>

●西垣さん(プロジェクトマネージャー / 企画制作部 SIソリューションG グループマネージャー)
・1人目のお子さんで育休を取得。
・育休取得期間:2021年4月~2021年6月(約3ヵ月)
・奥様のご職業:事務職

●中山さん(ディレクター・プロジェクトマネージャー / デジタルマーケティング事業部デジタルマーケティングG)
・2人目のお子さんで育休を取得。
・育休取得期間:2019年7月~2019年9月(約3ヵ月)
・奥様のご職業:フリーランス

●宮垣さん(プロジェクトマネージャー / クラウド事業部 プロダクトマネジメントG)
・1人目のお子さんで育休を取得。
・育休取得期間:2020年8月~2020年11月(約4ヵ月)
・奥様のご職業:ITエンジニア

*聞き手:木戸口(経営推進部 ブランドマネジメントチーム)

育休の取得が仕事を見直すきっかけに

木戸口:
みなさんは、なぜ育休を取ろうと思ったのですか? なにかきっかけのようなものがあったのでしょうか?

中山さん(以下、中山):
長女にかける時間が減らないようにケアをしたいなとか、フルタイムと保育園の送迎の両立はむずかしそうとか、さまざまな理由があるのですが、一番は、単純にやってみたかったんです。こんなに長期間、休めることってそうそうないですし、男性が育休をとるって世の中的にもまだめずらしいですよね。話のネタにもなるかなって。

西垣さん(以下、西垣):
僕も中山さんと近くて、休んでみたかったというのが大きいですね。仕事が好きなので、ふだんはものすごく没頭してしまうんです。だからこそ、子どもが生まれる機会に家族との時間をたっぷり取ってみたいなと思ったんです。

宮垣さん(以下、宮垣):
実は、もともと取るつもりはなかったんです。ですが、(新型コロナウイルスの感染拡大で)会社が基本、在宅勤務になったことで、自然と育児に参加しようと思うようになって。せっかくなので、育休を取得することに決めました。

木戸口:
育休を取ると決めたときに、仕事を休んでも大丈夫なのかな…みたいな不安は感じなかったですか?

宮垣:
多少はあったのですが、やはり家族と向き合う時間を優先したいなと思って。実際にやってみて感じたことなのですが、強制的に休みを取ることで、業務を棚卸しして、必要のない作業を見極めたり整理できたのはよかったなと。もちろん、メンバーにもいろいろと協力いただいてこそできたことでもあるので、そこは感謝しかないです。

子どもが隣でちょっかいを出しても一切動じない中山さん。

木戸口:
たしかに、人に任せるとなると整理せざるをえないですね。無駄な業務をお願いするわけにいきませんし。

中山:
僕の場合は、3ヶ月くらいならマネージャーが中心となってチームでフォローしてくれるという安心感があったので、それほど不安はなかったです。もちろん、引継ぎはしっかりとしましたけどね。

西垣:
マネージャー以上で育休を取るのは初めてだと聞いていたので、半年以上前くらいから社内でも家庭でも相談をしはじめました。周りの人にかなりバックアップしてもらいつつ、調整など準備をさせてもらったので、かなりスムーズに休みに入れたと思います。
それでも気になって、育休中に社内のチャットやメールを見ていたのですが、特に連絡がくることもなく、上手く回っていて。これもひとえに、みんなの協力があったからこそですね。本当にありがたいことです。

おふろに入れるのはパパの仕事! ママの期待を超えるにはまだまだ…?

木戸口:
次は、育休中の話を聞いてみたいのですが、たとえば家事や育児の分担はどんな感じにしていたんですか?

中山:
おふろに入れたりとか、力仕事は僕がやるというルールは決めておきました。あとは、長女(第一子)を保育園に迎えに行ってそのまま遊びに連れていったり。この曜日は僕が見ておく、みたいなこともやっていて、どちらか一方だけが大変になる、みたいなことにはならないようにしていましたね。

西垣:
そこでいうと、うちは明確な役割分担はしてなかったですね。ただ、振り返ってみると、ミルクを作って飲ませる、お皿を洗う、おふろに入れるのは僕の担当になっていました。

宮垣:
うちもあまり決めていなくて、今できる方がやるというスタンスでしたね。「今、どう?」「今は大丈夫だけど、明日の朝はお願い!」みたいな会話はしょっちゅうしてましたね。
担当というところでいうと、おふろとおむつ替えですかね。おむつに関しては、いわゆる「大きいほう」は僕の方が得意だったので、自然と担当になっていました(笑)

木戸口:
なるほど。やっているうちに好き・嫌いや得意・不得意がわかってきて、分担ができてくるんですね。おふろの入れるのはやはり、パパのほうが得意なんですかね?

西垣:
得意かどうかはわからないですが、単純に楽しいです。

中山:
パパがやっても大変だとは思いますが…。

宮垣:
最初だけですよね。どう扱って、どんな流れで進めていけばいいのかがわかれば、すぐに慣れて、楽しくなります。

西垣:
妻に喜んでもらえるのも嬉しいですね。妻が一人しかいないときにやろうとすると、子ども待たせて、自分が洗って、次に子どもを連れてきて洗う…となって、かなり慌ただしくなってしまうじゃないですか。でも、僕が子どもをおふろに入れれば、妻は一人でゆっくりおふろに入れますからね。

木戸口:
大変なこともありつつ楽しんでる様子が伝わってきます。ちなみに、育休前と後で育児に対するイメージが変わったり、ギャップを感じたりしましたか?

宮垣:
ギャップは感じなかったのですが、子どもを常に気にかけていなきゃいけないという大変さは身をもって感じました。ただ、新型コロナウイルスの影響もあり家にいることが多かったおかげで、育児に専念できたのはありがたかったです。

中山:
僕もあまり感じていないですね。むしろ育休中は規則正しい生活ができていた気がします。

西垣:
育休を取ってみてよかったな、というのが一番強いですね。思っていた以上に、家族と過ごす時間が充実しているなと感じて。もともとは仕事大好き人間なのですが、育休取得後は家庭重視に傾きつつありますね

宮垣:
僕は、首が座るようになったりとか、成長を見れるのが楽しかったですね。

木戸口:
育休中の話でいうと、お子さんとか奥様の反応はどうでしたか?

中山:
子どもは、毎日パパが遊んでくれて嬉しい、くらいだと思います(笑)妻は、(2人目なので)僕が育休を取っていなかったらかなりきつかった、って言ってました。

宮垣:
うちも「助かった」とは言ってくれてますね。

木戸口:
家族が喜んでくれるのが一番ですよね。積極的に育児に参加されたからこそ感じられることだと思います。

中山:
育児って、ママとパパがやるのが当たり前のタスクなので、パパが手伝ってママに「ありがとう」と言われるものじゃないんですよね。手伝うなんて言ったら、怒られちゃいます。

宮垣:
「手伝う」は絶対ダメですよね。「何をしようか? 今やらないといけないことはある?」という相談をするのが正しいのかな、と。妻の立場からしたら、こうやって聞くのも当たり前なんだと思うのですが。

西垣:
うちは、育休を取った結果どうだった? みたいな話をしたんです。妻曰く、家にいてくれるのは心強いと。ただ一方で、「もうちょっとやってくれると思ってた」とも言っていて。まだまだ足りない部分がたくさんあるんだろうな…と反省しました。育休は終わりましたが、育児はこれからも続くので、妻からフィードバックしてもらった部分は、改善していきたいですね。

育休は「休み」じゃない。育児活動という名の「仕事」だ!

木戸口:
最後にもうひとつ、みなさんにお聞きしたいと思っていたことがありまして。シナマケでは男性の育休取得者が増えてきているのですが、もっと増やすにはどうしたらいいと思いますか?

中山:
妻とも話していたのですが、そもそも「育休」という言葉がよくないんじゃないかと。育休とは言っていますが、休みの成分はほとんどないですから。ほぼフルタイムの仕事ですよね。

宮垣:
育児休業ではなく、育児活動期間ですよね。

中山:
ほんと、そのとおり。名前が変わることで、育休を取ったことのない人や世間一般の認識もちょっと変わるのかなと。
たとえば、育児グループみたいな部署やグループを新設するのも面白いかもしれないです。「育休を取得する(=休職)」ではなく「部署を異動する」なら、その時その人にしかできない「プロジェクト」に参加するんだと意識を変えるきっかけになるのではと思います。

最後までパパにべったりの中山さんのご令嬢。思わずみんなでにっこり。

木戸口:
育休を取るほうも気兼ねなく…とまではいかないかもしれませんが、少なくとも、「休む」というよりはハードルが下がりそうです。

中山:
あとは、制度自体がわかりづらいというのもネックになっている気がします。育休が国の制度なのか、会社の制度なのか? から始まり、お金の面もよくわからなかったり。まだまだ育休=女性が取るものと思われている傾向があるので、男性が取ることを想定した情報が少ないですよね。

西垣:
たしかに情報に触れる機会が少ないですよね。僕の場合は、たまたま宮垣さんが育休を取ったというのを知って、お金のこととかいろいろ聞けましたが、一人で準備しなくちゃいけない部分は多いなと感じました。
あとは、業務のところでいうと、パソコンやサービスのアカウントをどうするかなどの情報はある程度まとめられているものの、すべてではない。そうなると、誰に聞いたらいいのかもよくわからないので、人事や情報システム、総務など、いろんな人に聞いて回らなくちゃいけなくなって。情報を集約してもらうだけでも事前の準備がしやすくなるのかなと思います。

宮垣:
制度についてはもちろんですが、育休中は給与がないけど代わりに育児休業給付金があって、いつごろ入金されます、とか。お金の流れもわかると、育休を取るイメージが具体的に想像できるので、取りやすくなるかもしれないですね。

木戸口:
そういえば、宮垣さんのチームでは、つい最近もGMが育休を取りましたよね。チーム内にすでに3人も育休経験者がいれば、サポートもスムーズなのかなと思ったのですが。

宮垣:
そうですね。だいたいの流れはわかっていますし、メンバーみんなで協力してスムーズにできたと思います。

木戸口:
チーム内にナレッジがどんどん溜まっていっているというわけですね。この部分は会社としても最大限サポートして、育休を取る人にとっても、周りのメンバーにとっても、取りやすい環境づくりができたらなと思ってます。

今日は貴重なエピソードと意見を聞かせていただき、ありがとうございました!

(取材/編集:経営推進部 ブランドマネジメントチーム)

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