副社長&取締役が語る! 〜一番よろこばせたいFANは社員。可能性を広げ、解き放つために僕たちができること

Culture

シナジーマーケティングがビジョン、ミッションを刷新してから、5カ月が経とうとしています。この取材では、新ビジョン、ミッションの策定を中心となって進めた、副社長の奥平と取締役の岡村に、目指したい組織の姿や、これからチャレンジしたいことなどを語っていただきました。

取締役副社長  奥平 博史
2002年に通信ベンチャー企業へ入社。2009年にシナジーマーケティングへ中途入社し、CRMサービス部部長、事業本部副本部長を経て、2017年に取締役に就任。
現在は、各事業部に加えコーポレート部門も統括、組織づくりにも深く関わっている

取締役 兼 クラウド事業部部長  岡村 雄太
2005年に人材業界向けのSIerへ入社。2012年にシナジーマーケティングへ中途入社し、ダイレクトオファー推進室室長、メディアソリューション部部長を担当し、2020年1月に現職に就任。
主力サービスである「Synergy!」をはじめとしたクラウド事業の成長、拡大を担う。

時代が僕らに追いついてきた

奥平:
以前に、大きく戦略を変えたのは、ヤフーグループに入ったときでしたよね。「No.1コミュニケーションプラットフォームになるぞ」(※)という意志表明で、自社が中心となるビジョン。デジタルマーケティングという広い領域の中で、これからどのような社会に対して貢献していくのか、という目線で僕たちシナジーマーケティングの存在を指し示す必要があると考えました。

※2014年にヤフーグループに入ったときのビジョン、ミッション
ビジョン:
企業とお客様をつなぐ“No.1コミュニケーションプラットフォーム”になる。
ミッション:
CRMを一部の限られた人にだけにしか使えない世界から、誰もが使え、誰もが恩恵を享受できる世界に変える。
企業を知り、顧客を知ることにより、集客からCRMまでの最適なプロセスを提供し、売り上げとROIを向上させることで、新たな投資機会を与える。

岡村:
とは言っても、やっていることは昔から変わらないんですよね。企業がお客様に合わせたコミュニケーションをする支援を通して、その結果、生活者の質が上がり、当社のビジネスも成長する。我々の商売の基本を、ここらできちんと言語化しておこうと。企業の都合で生活者を追っかけ回すようなデジタルマーケティングは、僕たちのスタイルじゃない! とね。そういう意味では、時代がやっと僕たちに追いついてきて、勝負できるタイミングにきたのかな、という感覚があります。

奥平:
そこでいうと、視座を上げることも意識しましたよね。うちはメールマーケティングを軸に成長してきた企業だけど、デジタルマーケティング市場に対しての存在意義を考えると、メールというのはひとつの手段でしかなくって。

今、見えている世界もあるし、見えていない世界もある。その中で存在価値を出すなら、手段はもっともっと自由であっていいんじゃないかって。その可能性を広げたいという想いがあって、自然と目線が上がった感じがします。

”FAN”という言葉に対して、はじめて真剣に向き合った

奥平:
ミッションにあるFANという言葉についてはどうですか? ファンベースという考え方(ファンを大切にして、ファンをベースにして、売上や価値を上げていくという考え方)はとても大切ですが、最初にミッション案としてFANという言葉を見たときに、既存事業との距離感を感じてしまったんです。

でも、改めて考えてみると、CRMの原点はファンづくりですし、今回のビジョン・ミッションの刷新では視座を上げることを大事にしてきたんですよね。だからやっぱり、理想に向き合い続ける必要があるんじゃないかと思って。

最後、岡村さんとミッションを決める段階になったときに、5つくらいあった候補の中から「いっせーのせ!」で指さしたのが「Create Synergy with FAN」だったんです。あれはドラマチックな瞬間でしたね。

岡村:
なんかすごい、いいエピソード感が出てる(笑)。笑い話はさておき、僕自身も、FANというビッグワードを使うことに恐怖心があったんですよ。本当に体現できるのか、自信もなかったですし。

ですがやっぱり、ここは大きなチャレンジをしたい、次のステップとして必要だと思い直し、FANという言葉を選びました。

奥平:
今の新しいビジョンとミッションに決めたあと、田代(社長)、岡村、僕の3人で、FANについて話す機会があったじゃないですか。そのとき、FANには「お客様である企業が当社のサービスを使って生み出すファン」「お客様に当社のファンになっていただく」「社員にもシナジーマーケティングのファンになってもらいたい」という3つの意味があるという話をしたことがあって。対話を繰り返していく中で、FANへの理解がだんだんと進んだ気がします。

可能性を広げ、解き放つのが、僕たちの役割

奥平:
ビジョンやミッションを実現させていくためには、どういう組織を目指したらいいのかということについても、最近よく考えているんですよね。うちは無形の商材を扱っているから、サービスを創り提供するすべての人、つまり、社員が持つ能力や姿勢といった特徴が、がそのまま商品の価値になる。じゃあ、社員一人ひとりの価値を高めるにはどうしたらいいのかというと、誰もが持っている可能性を広げ、解き放つことが大切なんじゃないかと。

さらに言うなら、「可能性を広げ、解き放つ」には、社員が自律自走でき、かつ、チャレンジしやすい環境をつくることが必要だと思っています。ここをつくるのが、僕たちの役割ですね。

岡村:
制度や環境を整えるだけでなく、カルチャーというか、雰囲気も大事ですよね。心理的安全性(※)をどれだけ担保できるかという話ですね。同じ部署の同僚、先輩、上司はもちろん、他の部署や経営陣に対しても、気軽に話しかけられる、なんでも言えるような雰囲気づくりは意識してます。

※心理的安全性
安心して、自分の考えを自由に発言したり行動に移したりできる状態のこと

奥平:
フラットな関係性は大事ですよね。経営という立場でいうと、できるだけ透明性を高められるようにしたいとも考えています。

たとえば、決定事項について、なぜそこに至ったのかという過程が見えれば、納得しやすいと思うんですよね。だから、基本的にはオープンにして、いろんな会話を聞いてもらえるようにしていたり。あとは、岡村がもうやってくれてますが、経営陣が積極的に発信していくことも必要ですよね。

岡村:
ひとつの例ではありますが、僕が統括している部署でいうと、社員はSlack上の、どんなチームの、どんなチャンネルにも参加できるようにしています。秘密の部屋も、ブラックボックスもありません。

「なんでもやっていい」は、意外とむずかしい

奥平:
チャレンジしやすい環境といっても、「なんでもやっていいよ!」と社員に丸投げするだけでは、上手くいかないのかなと思ってます。

どうやってチャレンジすればいいのか、どこに向かってチャレンジすればいいのか。ある程度、方向性を示したり、機会をつくってあげる必要がありますよね。たとえば、今の仕事とは違うことをやってみたい、と感じた時に、別のことができる環境があったりとか。

岡村:
ジョブチェンジ的な話ですね。今だと、やってみたいことがある場合に、上司に直接、交渉するみたいな方法しかなくて、人によってはやりづらいと思うんです。いざ、「チャレンジしてみたい!」となったときに、その受け皿となる仕組みがあるといいですよね。入社後1カ月とか3カ月とかで、他部署の部長と話すクロス面談はやっていますが、もっと大きく可能性を広げたり、ドライブをかけられるようなものを、考えていきたいですね。

少し粒度は違いますが、自発的なチャレンジができる場という意味で、シナマケ大学※は良い取り組みなんじゃないかと。社員同士で教え合う場ではあるものの、先生役がいたり。外部講師を招く予算もきちんとつけています。

※シナマケ大学
有志30人程度で開催している継続的な社内勉強会。モットーは「現場で使える」「継続的な」学びの場。

売上よりも大切にしているもの

奥平:
僕自身のチャレンジは、マーケットや社会に対して、会社の資産やブランドの認知を高めていくこと。創業者の谷井や社長の田代が築き上げてきたカルチャーや価値を活用しながら、肉付けしてアップデートしていくイメージですね。ビジョン・ミッションの刷新を皮切りに、コーポレートブランディングを強化するという取り組みを始めています。

新ビジョン、ミッションの策定はスタート地点です。良いものは残しつつ、体現していくために必要な制度は見直して、少しずつカルチャーが変わっていって。発信力も、もっと高めていく。こうすることで、社内(インナー)にも社外(アウター)にもファンがどんどん増えるという好循環ができていくんじゃないかと思ってます。

岡村:
僕が何より大切だと思っているのは、事業なんですよね。マーケットでしっかりシェアをとって、ビジネスが上手く回っている状態をつくることが、まずやるべきことなのかなと思うんです。

奥平:
(事業が大事というのは)岡村さんの持論ですよね。

写真)対談をしているポーズ。インタビューは換気のされた部屋でマスクをして行われました。

岡村:
そうですね。既存事業を時流に合わせて再整備して、継続させつつ、新しいものをプラスした次の事業の柱をつくることが、僕のミッションだと思ってます。何をするにも、足元の利益がなければ始まりませんから。

ただ、利益といっても、お金を儲けることを目的にはしていないんですよね。利益が出ているということは、自分たちの事業が世の中にとって正しいものであること、マーケットに価値を出していることの証明になる、という意味で、利益を出せる事業をつくりたいな、と。

奥平:
ほんと、そのとおり。お客様に対して何らかの価値を与えることが一番重要な話であって。その結果として、利益が出るというのが理想ですよね。

岡村:
「時価総額で日本ナンバーワン狙うぞ」みたいなものも、ないですしね。

奥平:
これまでもこれからも、「お客様のために成果を出したい、そのために何ができるのか」が当社のカルチャーですよね。だからこそ、自社の売上や利益の前に、お客様にとって良い体験とは何か、を大事にしていきたい。そのためにも、社員みんながそれぞれの立場で、お客様への貢献に直結するような指標が持てるといいなと思います。

一番喜ばせたいFANは?

奥平:
最後に聞いてみたいことがひとつあって。今日の対談でも「FAN」についてはたくさん話したけど、岡村さんにとってFANって誰なのかなって。

岡村:
社員ですね。

奥平:
即答でしたね! でも、僕もまったく同じです。だって、社員がハッピーじゃないと、その先のお客様に対してハッピーを与えられないですから。

岡村:
物質的にも、精神的にも満たされた環境をつくるのが、僕たちの役目ですよね。そうして、みんなで一緒にシナジーを生み出せていけたら最高ですね。

写真)咄嗟にとってもらったSynergy!の”S”ポーズです。

(取材/編集:経営推進部 ブランドマネジメントチーム)

  1. TOP
  2. ストーリー
  3. 副社長&取締役が語る! 〜一番よろこばせたいFANは社員。可能性を広げ、解き放つために僕たちができること