DXの波が押し寄せるなか、IT技術の進化やビジネスモデルの変化に対応するために新しい知識やスキルを学ぶ「リスキング」への関心が高まっています。デジタル人材育成に予算や時間をかけられる企業がある一方で、それが難しい企業も数多く存在しています。
今回は、2024年7月16日にサービスを開始した、初期費用なし、月額980円（年間プラン）の低価格でデジタルマーケティングの知識・ノウハウを学べるオンライン動画研修サービス「サクデジ」をご紹介します。サービスの企画・開発を手がけたDX事業部の杉山さんと鈴木さんに、サクデジの誕生秘話や特徴、サービスを通して世の中に提供したい価値について聞きました。
■サクデジとは
忙しいマーケティング担当者が、業務のスキマ時間で、デジタルマーケティングのノウハウを学べるサブスクリプション型の動画研修サービス。すべての動画のなかで、シナジーマーケティングが24年間マーケティング支援を行ってきた経験から得た ”実践的なノウハウ” をお伝えしているので、視聴後すぐに現場で知識を活用できる。
https://dx.synergy-marketing.co.jp/lp/sakudigi/
（取材・編集／シナジーマーケティング ブランドマネジメントチーム）
プロフィール
杉山 健太 / DX事業部 部長
事業本部 副本部長としてクラウドおよびエージェント事業のマネジメントを経験したのち、エージェント系サービスを開発する企画制作部の部長を経て、2023年にDX事業部を立ち上げ。DX BOOSTERをはじめとしたデジタル人材系事業の責任者。
鈴木 英利佳 / DX事業部
Webマーケティングコンサルタントとしてこれまでに業種業態問わず100社以上に伴走支援型で課題解決に尽力。2020年に企画制作部に合流後、デジタルマーケティング新規事業としてDX BOOSTERを立ち上げ、そこからDX事業部のデジタル人材系事業の事業設計と推進を担当している。
デジタル人材育成に悩む多くの企業様に ”良質な学び” を提供したい
ーー サクデジは、ひとことで表すとどのようなサービスですか。
鈴木：
サクッと短時間で、簡単かつ安価にデジタルマーケティングの知識やノウハウを学べる動画研修サービスです。略して「サクデジ」になります。
このコンセプトにした理由は、これまで提供してきたデジタル人材育成サービスの経験から、「企業のデジタルマーケティングおよびそれを担う人材育成を支援するためには、予算規模や育成時間の有無に囚われないライトなサービスが必要」だと考えたからです。
杉山：
その背景としては、二つあります。一つ目は、出展した展示会の会場でアンケート調査をしたところ、デジタル人材に課題がある企業の約9割が「（デジタルマーケティングに対して）なにもできていない、着手し始めたところ」と回答されていて、着手に高いハードルがあると推察されること。二つ目は、お客様の実務に入り込んで並走支援するDX BOOSTERの提供を進めるなかで、「予算や人材の兼ね合いで、デジタルマーケティングへの本格的な着手が進んでいない状況。まだ人材育成を考える段階ではない」といった声が多く聞かれていたことです。
「デジタルマーケティングに着手するうえで最大の障壁となるのが、知識やノウハウを持つ人材の不足および人材育成にかけられる予算と時間の不足なのではないか」との仮説を立てるに至りました。
鈴木：
加えて、デジタルマーケティングに着手し始めている企業様からも、「予算がないため、できる範囲で着手している状況。独学でデジタルマーケティングの書籍を読んだり、セミナーに参加しているが、そもそも用語や概念がよくわからない……」といった声が聞かれていました。
杉山：
これらのことから、着手前および着手直後のステージにいる方には、「デジタルマーケティングに取り組むための土台となる実践的な知識・ノウハウをライトに得られるサービス」のニーズがあると考え、サクデジの企画・開発を進めました。
オフライン主体で講義とワークショップを提供するデジハイクでも初歩的な内容をお伝えしているのですが、集合研修型のため、実施するたびにまとまった時間をいただく必要がありました。今回サクデジが誕生したことで、今まで予算だけでなく、時間的に人材育成サービスの受講が難しかった企業様や担当者様にも気軽にご利用いただけるようになりました。
月額980円で、現役コンサルが現場で使っているノウハウをご提供
ーー 世の中には多くの動画研修サービスがありますが、サクデジの特徴を教えてください。
杉山：
いくつかあるのですが、最大の特徴は「コンテンツの質に対して、低価格であること」「デジタルマーケティング領域に特化したコンテンツのみを提供していること」です。
サクデジでは、数多くのB to B企業様をご支援してきたDX BOOSTERのノウハウに基づいて作成したコンテンツを、初期費用なしで1アカウントあたり月額980円（年間プラン）で提供しています。低価格ではありますが、講師は、DX BOOSTERの立ち上げメンバーであり現役コンサルタントでもある鈴木さんが専属で務め、動画制作や投影資料もすべて当社の現役メンバーが手がけるなど、品質にこだわっています。
鈴木：
幅広い企業様に利用していただけるように、料金プランも工夫しています。クラウドサービスではめずらしい初期費用なし、料金プランも2種類のみ（1アカウントあたり、年間プランは月額980円、半年プランは月額1,200円）でオプションによる料金追加もありません。単純にアカウントの数で金額が変動するシンプルな設計のため、規模が小さめの企業様でも安心してご利用いただけます。
先程、サクデジはすべて内製で制作しているとお話ししましたが、これは品質だけでなく料金を抑える意図もあります。外部の制作会社さんやアナウンサーの方に出演をご依頼すればもっと綺麗な動画が作成できますが、私たちが目指すべきはそこではありません。いかに実務に即した質の高い内容を低価格でお届けできるかを重視しています。
杉山：
研修サービスなので、講師の質は特に重要だと思っていて。実際にサクデジを利用されているお客様から、「ほかの研修動画サービスはコンテンツによって登場する講師が違っていて質が安定しないが、サクデジは現場に精通している鈴木さんがすべて担当されているので非常に安定している。安心して学べる」といったうれしい声をいただいています。
ーー 「デジタルマーケティングのみのコンテンツ提供」というのも、他に類を見ませんよね（2024年8月現在 当社調べ）。
杉山：
マーケティングジャンルのなかの一部としてデジタルマーケティングのコンテンツがある、という構成の動画配信サービスが多いですよね。当社は、創業以来24年間デジタルマーケティングに特化したサービスを提供しているので、お客様からのご要望やご期待も「デジタルマーケティングのプロにお願いすることで課題を解決し、成果を出したい」という点に集約されます。その想いに応えるかたちで、現在の形態になりました。デジタルマーケティングに関する膨大な知見がある私たちだからこそできることであり、すべきことだと考えています。
鈴木：
コンテンツ内の解説でも、今まで培ってきた知見がいかされています。私たちが実際に経験したことを具体例として出すことで概念が理解しやすくなるだけでなく、受講者間の認識も揃いやすくなります。成功事例のお伝えにもなりますね。
一例ですが、「顧客体験（カスタマーエクスペリエンス）」の解説だとすると、ホテルを例に出します。「ホテルのフロントで顧客の宿泊回数を把握できるようにしておくと、年に複数回宿泊されているお客様に対して、フロントマンから『いつもご利用ありがとうございます。今回はお部屋をグレードアップさせていただきました』とお伝えするなど、顧客にあわせた対応ができます。このサービスを受けた顧客はリピートする可能性が高まりますよね。これが顧客体験の考え方です」といった解説をしています。
これはサクデジに限った話ではなく、DX BOOSTERやデジハイクでも同様のお伝えをしています。お客様からも「成功事例が知りたい」「具体的な施策や取り組みの手法を知りたい」などのご要望を多くいただくので、可能な範囲でお伝えするようにしています。
ーー 料金面、コンテンツ面ともに顧客軸を徹底してサービス開発を進められたのですね。まさに当社のValueである「101点のサービス」*1 の体現！
杉山：
当社らしい、質実剛健な仕上がりになりました（笑）私たちは、お客様のデジタルマーケティング領域の課題を、スポットのみならず包括的に解決したいと考えています。お客様のフェーズや状況にあわせてさまざまなソリューション提案ができる体制が整っていることも、当社の特徴であり、強みといえますね。
鈴木：
サクデジで実践的な知識・ノウハウを学んだあと、デジタルマーケティングに着手していただき、現場で新たに出てきた課題をDX BOOSTERの並走を活用しながら担当者様が自力で解決して成果を出していく、といった長期的な目線でのご支援をさせていただいています。
■サクデジの特徴
- 24年間培った膨大な支援経験に基づいた、実践的なノウハウが学べる
- 初期費用なし、1アカウントあたり月額980円（年間プラン）の低価格で利用可能
- 動画はすべて10分以内でスキマ時間に学習できる
- 講師は現役コンサルタント1名が専属しているため、品質のばらつきがない
- デジタルマーケティング領域に特化した多種多様なコンテンツ
- サクデジでの学習を終えて実践に進んでも、続けて支援が受けられる
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*1 ミッションやビジョンを達成するための具体的な行動指針として、『お客様からのご期待を超える「+1点の驚きや喜び」を提供し続けること』を定めている。詳細はこちら。
デジタルマーケティング着手の第一歩として最適な ”ライトさ”
ーー 公式リリースに先駆けて、既存のお客様に先行リリース版をご利用いただいていましたが、反響はいかがでしたか。
鈴木：
総じてよかったですね。2か月程度の募集で、約100社300アカウントを超えるお申し込みをいただきました。業種や企業規模も多種多様で、IT企業はもちろんのこと、金融機関や不動産、製造業、小売、情報業（放送、広告）、サービス業（旅行、医療）、公益財団法人など、従業員も数名の企業様から7万人を超える企業様まで、幅広くご利用いただいています。
当社が提供しているCRMツール「Synergy!」を活用いただいているけれども、コンサルティングなどのご支援はさせていただいていないお客様からのお申し込みも多く、私たちが拾いきれていないニーズや課題感がまだまだあることもわかりました。
杉山：
ご意見もたくさんいただいたのですが、そのなかで特に印象的だったのが従業員数1万人を超える規模の企業様からのご意見です。「デジタルマーケティングに注力すべき、という機運が社内でも高まっている一方で、高額になりがちなコンサルやツールの導入をするとなると社内調整が大変難しい。まずはライトに始められるサービスを利用し、それを足がかりにデジタルマーケティングに注力できる体制を徐々に整えていくのが現実的。その点、サクデジは大変有効だと感じた」と、社内推進の観点からも高い評価をいただきました。
これは当社でもそうですし、ほかの企業様でも規模を問わず同様だと思いますが、いきなり大きめの規模のプロジェクトから始めようとしても、社内調整がうまくいかないケースが多いですよね。まずは小さい規模から始めて結果を積み上げ、タイミングが来たら大きい規模のプロジェクトを始めるのがセオリーです。安価かつシンプルな料金設定とスキマ時間に学習できる手軽なサービス形態にすることで、デジタルマーケティングへの着手の敷居を低くする方針は間違っていなかったと、改めて確信しました。
■先行リリース版を利用されたお客様の声
・森永乳業株式会社 様
デジタルマーケティング、基礎から学ぶ大切さは分かっていましたがなかなか手をつけられませんでした。動画形式は取り掛かりやすさにも最適です。1動画も10分程度と時間をみつけての学びができ、モチベーションも継続できました。
・松本信用金庫 様
デジタルマーケティングの学びは、幅広い知識が必要というイメージがあったため、学習に踏み出せずにいました。サクデジはスキマ時間で手軽に基礎から学べて、”きっかけ”として最適だと思いました。また、常に進化し続ける分野であるため、新しいコンテンツを順次更新していくというのも魅力に感じています。
・エフエムジー & ミッション株式会社 様
コンテンツが端的でわかりやすく、プレゼンの話し方も非常に上手で理解しやすかったです。動画を活用したコンテンツマーケティングにも挑戦してみたいので、この動画を参考にしたいと思いました。また、コンテンツ追加のメールも興味があり楽しみにしています。
■お悩み別 よく視聴されている動画（一例）
- デジタルマーケティングの概要・用語が知りたい……
- デジタルマーケティングの定義
- デジタル変革の必要性（DX推進）
- SNSマーケティングの概要 など
- デジタルマーケティングを始めるための具体的な手法が知りたい……
- 3Cの概要
- デジタルマーケティングの手法・チャネルの種類
- デジタルマーケティングの収益貢献（リード獲得、購入など） など
- 自社の現状把握・サイト分析がしたい……
- アクセス解析の基本用語
- データ分析の考え方
- SEOとは など
どんなにAI技術が進化しても、最終判断を下すのは人間
ーー 今後のサクデジのサービス展開について、教えてください。
鈴木：
サービス提供を開始してまだ日が浅いため、直近では、よりお客様のニーズを満たすためのコンテンツの拡充やサイト機能の追加に注力していきます。
コンテンツの拡充については、まずはコンテンツ100本を目指して、月に4本程度のペースで更新していきたいと考えています。具体的には、デジタルマーケティングのなかでも需要の高い領域をカバーすべく、「B to Bにおける成功事例、勝ちパターン、セオリーの施策」「ChatGPTなどの生成AIをはじめとするトレンド技術の概念・活用方法」「Google Analytics4の解説」などの制作を進めています。
サイト機能の追加については、企業もしくは個人にとって必要なコンテンツを見つけるための検索・ソート機能や、受講後に理解度を測るテスト機能などを検討しています。コンテンツ数の増加とともに利便性も向上するように、利用状況を見ながら適宜追加していく予定です。
杉山：
私たちDX事業部は、「デジタルマーケティング領域に悩みを抱えているすべてのお客様に対して、包括的な課題解決策を提示し、ご支援すること」をゴールにしています。DX BOOSTER、デジハイクに続いてサクデジの提供を開始したことで、ご支援できる企業様の裾野が広がり、ゴールに向けて一歩前進したと考えています。
一方で、まだまだ多くのデジタルマーケティング領域の課題解決に悩む声を伺っています。今まではどちらかというとご相談いただいた企業様のご支援をするケースが多かったのですが、さらなる支援の輪を広げるべく、今後は私たちからもより積極的にアプローチすることで、まだ見ぬ課題を抱えた企業様との連携を深めていきたいですね。
ーー 生成AIなどの新しい技術が登場していますが、今後、デジタルマーケティング活動にどのような影響を与えると考えますか。
鈴木：
AI技術によって個人でも簡単にコンテンツを作れるようになった結果、情報の飽和がかつてないスピードで進むと考えられます。そのため、「エンドユーザーが、いかに必要な情報に迅速にアクセスできるか」がこれまで以上に重要になってきます。情報収集を補助するAIツールも話題になってはいますが、ツールはあくまでも手段で、情報の良し悪しを判断するのは人間です。この判断を正確に行うための学びの重要性が今後さらに増していくのでは、と推察しています。
杉山：
まさに。技術の進歩によって業務は合理化・効率化しますが、ツールだけに頼りすぎると自分の頭で考えなくなり、問題解決能力や判断力が低下してしまいます。その結果、サービスや製品の質が落ち、お客様のニーズを満たせなくなる恐れがあります。
鈴木：
ツールを使いこなすにも知識やノウハウが必要です。これは、コンサルも同様ですね。ツールやコンサルの提案をそのまま実行しても、期待した成果を出すのは難しい。結果を出すためには、自社の強みや顧客理解をもとにした戦略立案が必須になりますが、これはツールやコンサルだけで対応できるものではありません。コストをかけて実施した施策を、「理由はわからないけど、なんか違ったね……」で終わらせないためにも、判断力の源となる知識やノウハウの獲得は重要です。
杉山：
外部企業に頼ることで一時的な課題解決はできますが、外部に頼りきりになると企業内にノウハウが蓄積されず、自社で施策の質を判断できなくなる危険性があります。長期的な目線でデジタルマーケティングの課題を解決し、成果をあげていくことを考えると、施策を吟味して判断できる人材の育成は必須です。
当社でもCRMシステムを提供していますが、ただツールを提供して終わり、ではなく、「導入後もお客様の理想実現のために長期的なご支援を行い、自走できる状態になっていただくこと」をポリシーとしています。ご支援こそが本丸である、といっても過言ではありません。DX事業部が提供しているデジタル人材育成サービスもこの一環です。
鈴木：
現在、DX BOOSTER、デジハイク、サクデジの3つのサービスを提供していますが、それだけでは不十分です。DX BOOSTERとサクデジの間にもいくつか踏むべき段階があると考えているので、「デジタルマーケティングの課題解決を包括的にご支援する」という軸はぶらさず、今後もデジタル人材教育サービスに注力していきます。
デジタルマーケティングを始めたい方や効果的な取り組みができていない方へ
当社は、これからデジタルマーケティングを始める企業担当者様・部署向けに、研修サービスをご提供しています。今回ご紹介の「サクデジ」では、さくっと短時間の動画で現場に即したデジタルマーケティングの知識・ノウハウを学べます。「デジハイク」では、講義で基礎知識を学び、ワークショップでアウトプットしながら、デジタルマーケティングの課題発見や施策検討などを体感できます。ぜひお気軽にご相談ください！
■サクデジ | サービスサイト
https://dx.synergy-marketing.co.jp/lp/sakudigi
お問い合わせはこちら
■デジハイク | サービスサイト
https://digihike.synergy-marketing.co.jp/
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「実務を担える人材をしっかり育成したい」とお考えの方には、「DX BOOSTER」をご提供しています。お客様の実務に寄り添った6か月間の実践プログラムによって、未経験から始めても、短期間で現場で使える実務的なデジタルマーケティングノウハウを身につけることができます。ぜひお気軽にご相談ください！
■DX BOOSTER | サービスサイト
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