BリーグとSVリーグで生まれた、過去最高の「集客」。Jリーグクラブから競技を超えて受け継がれたCRMの舞台裏

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2025年12月、プロバスケットボールBリーグの越谷アルファーズが、さいたまスーパーアリーナでBリーグ歴代最多となる2日連続2万人超えの入場者数を達成。年が明けた2026年1月には、プロバレーボールSVリーグのウルフドッグス名古屋が、リーグ歴代最多となる2日連続1万4000人超えの記録を達成しました。(記録は2025-26シーズン終了時点)

地域や競技も異なる両クラブに共通していたのは、勘や経験則ではなく、データを軸にファンと向き合う「CRM」という考え方でした。両クラブは、2014年からシナジーマーケティングがCRM支援を行っているJリーグ・名古屋グランパス様から、マーケティングのコンサルティングを受けており、そのご縁で当社のマーケティングSaaS「Synergy!」をご活用いただいています。

なぜ、2つの記録は相次いで生まれたのか。そして、サッカークラブがなぜバスケットボールやバレーボールのクラブを支援するのか。そこにあったのは、特別な魔法ではなく、「集客をする」という発想すら持っていなかった現場が、泥臭いほどの熱量でデータ、そしてお客様と向き合い続けた日々でした。私たちの知らないところで最高のスポーツ観戦体験を支えるプロフェッショナルたちに、当社マーケティングプロデューサーの井上がお話を伺いました。

プロフィール

遠藤 友貴彦氏
株式会社名古屋グランパスエイト マーケティング部部長
2015年入社。集客全般・プロモーションを統括。近年は他スポーツクラブのマーケティングサポートを手がける。

角田 果菜氏
株式会社アルファーズ チケットセールス
複数のプロバスケットボールクラブを経験して2021年入社。チケット全般を担当。

石川 千鶴氏
TG SPORTS株式会社 ビジネスオペレーション本部マーケティング室 チームリーダー
2024年親会社からの出向で現職。ウルフドッグス名古屋のチケット、ファンクラブ、ホームゲーム運営などを担当。

井上 拓巳
シナジーマーケティング株式会社 デジタルマーケティング営業G マーケティングプロデューサー
2014年から名古屋グランパスエイト様を支援。マーケティング体制の立ち上げから、アンケートや来場データを起点とするCRMの定着に伴走。

(所属・役職は2026年6月取材時)

「あと何枚……」精度の高い予測で最後まで積み上げた。

──まずは角田さんに伺います。「歴代最多の2日連続2万人超え」、改めておめでとうございます。振り返ってみて、特に印象に残っている施策はありますか?

越谷アルファーズ 角田:
私たちは普段、約4000人規模の会場で試合を行っているので、さいたまスーパーアリーナの「2万人」はもう別世界の数字でした。さらに、実際に座れる席を数えてみると2万900席。ほぼすべての席を埋めなければ届かない目標で、どう席を埋めていくかが大きなテーマでしたね。

なかでも印象に残っているのは、小中高生の大規模招待です。これまでも学校へのチラシ配布や親子招待は行ってきましたが、クラブとしてチケットの販売開始前に大々的に招待企画を告知することは初めての試みでした。さまざまな地域から多くの申込みをいただけましたし、招待の申込みの先に導線を用意した有料チケット販売のほうが大きく動いたという学びもありました。

越谷アルファーズ 公式Xより

──ウルフドッグス名古屋も、今年1月に「SVリーグ歴代最多入場者数」を更新されました。石川さんは、いま改めて感じることはありますか?

ウルフドッグス名古屋 石川:
この記録を達成できたのは、チケット担当だけの力ではありません。今回は社内横断のプロジェクトを立ち上げて、集客、イベント、会場演出、来場特典など、各部署と一緒に考えられる体制をつくりました。私はプロジェクトリーダーを務めましたが、集客が足りなければ地域連携担当が「ここに声をかけてみます」と動いてくれたり、広報担当が追加の発信施策を考えてくれたり、選手やチームが協力してくれたりと、クラブ全体で取り組めました。スポンサーや、ご来場いただいたお客様も含め、皆で作り上げた記録ですね。

ウルフドッグス名古屋 公式Xより

──お二人の記録達成の裏では、名古屋グランパスさん(以下、グランパス)のサポートがあったと伺っています。実際には、どんな支援があったのでしょうか?

越谷アルファーズ 角田:
シーティングプラン(席種から価格設定)まで、一緒に考えていただきました。なかでも大きかったのが「着券の読み」です。チケットは、発券した枚数がそのまま来場者数になるわけではありません。どの販売窓口から何枚発券され、そのうち何人が実際に会場へ足を運んでくださるのか。それを窓口ごとに細かく読んで、積み上げていきました。この5年間で「この案内先なら着券率はこれくらい」「この施策にはこんな傾向がある」というデータが蓄積されていたので、初来場の方についても、ある程度予測を立てられたと思います。あの精度の高い読みがなければ、達成は難しかったですね。

ウルフドッグス名古屋 石川:
私たちはチケット販売が1万枚を超えたあたりで、伸びが鈍ってしまい……。あのときは何をすればもう一段階伸ばせるのか、本当に悩みました。遠藤さんにも相談して「あと何枚必要か」「どの販路が足りていないか」を細かく把握し、来場者数予測の精度を上げていきました。結果的に実際の来場者数に近い精度で予測でき、「もう大丈夫」というラインまで積み上げられましたね。

──お話を聞いているだけでも大変さが伝わってきますが、「ここはきつかった」という場面はありましたか?

越谷アルファーズ 角田:
正直、ずっと大変でした(笑)。最初の大きな壁は会場図の作成です。お客様が席を選ぶ販売画面のために、2万席分を一つひとつ設定していくのですが、席番が合っているかの確認だけでも膨大で……。そして開催直前の1~2カ月は、発券と着券の読みが本当に合っているのか、毎日が緊張の連続でした。ここでずれたら、クラブ全体で掲げた「2万人」に届かない。だから達成の瞬間は、嬉しさよりも「終わった……」という安堵が先にきました。

勘や経験則ではなく、データで考えるようになった。

──グランパスさんと一緒に取り組むようになって、お二人の仕事のやり方はどう変わりましたか?

ウルフドッグス名古屋 石川:
以前は目の前の試合運営やチケット販売で手一杯な状態でした。でも遠藤さんから年間計画の立て方や、先を見据えた集客を教わり、「どうファンを増やしていくか」を意識するようになりました。もう一つ大きく変わったのは、チームで同じ数字を見るようになったことです。以前は、「こうなるだろう」という勘や経験則で判断する場面もありましたが、今は全員が同じデータを見ながら議論できます。意思決定もスムーズになり、私自身も根拠を持って提案できるようになりました。

越谷アルファーズ 角田:
「1つのデータに対して、1つの答えだけを見ない」。これを学びました。結果を見て仮説を立てると、どうしても自分の経験や固定観念に引っ張られてしまいます。でも遠藤さんは、同じデータでも全く違う角度から意見をくださいます。「こういう見方もできるんじゃないか」「別の要因もあるんじゃないか」と。すごく勉強になりましたね。

名古屋グランパス 遠藤:
大切にしているのは、うまくいったときも、いかなかったときも、必ず要因を振り返ることです。たとえばチラシ配布で成果が出なかった場合、要因を「ターゲット」「訴求内容」「来場までの導線」などに分けて考えます。ひと口にチラシと言っても、そこから来場までの道筋には「チケット購入ページへ誘導する」「招待企画に申し込んでもらう」「メールアドレスを登録してもらう」「チラシ持参で入場できるようにする」など、いくつものパターンがあります。ターゲットは合っていても、導線の設計に課題があったのかもしれない。逆に導線は良くても、そもそも対象となる人が少なかったのかもしれない。経験からくる思い込みで決めつけず、考えられる仮説をできるだけ洗い出すようにしています。

越谷アルファーズ 角田:
おかげで「観戦スタイルの変化」も読み取れるようになりました。たとえば、最初は観戦する座席にこだわりのなかったお客様も、回数を重ねるうちに「この席で見たい」というこだわりがデータから見えてきます。だからこそ「この席が伸び悩んでいる」という時に、「このタイミングでこのお客様に案内すれば購入していただけるかもしれない」と考えられるようになりました。

ウルフドッグス名古屋 石川:
私も「ファンクラブ会員数の推移」「会員の来場率」「来場頻度」などを見るようになりました。チケット集客とファンクラブ運営をつながりとして捉えられるようになったのも大きな変化です。「なんとなくやった方がいい」ではなく「この数字が伸びていないから次はここに施策を打とう」と根拠を持って判断できています。ただ数字で見えてくると、良くも悪くも気になってしまいますね(笑)。

名古屋グランパス 遠藤:
私たちは試合ごとに、「どこで何枚売るのか」という発券計画を細かく立てています。ファンクラブ、一般販売、招待企画など販路ごとに目標枚数を設定し、日々進捗を追い続けていると、計画との差も見えてきます。責任は伴いますが、お二人とも本当に緻密に数字を追っていらっしゃいます。クラブの規模や体制の違いを言い訳にせず、今できることを全部やる。その真摯な姿勢が印象的ですね。

そもそも集客に飛び道具はありません。マーケティング担当はデータを貯める以前に、現場でコツコツと泥臭く「応援してください」というお願いを積み重ねています。小中高生の無料招待をしたり、街中でチラシ配布をしたり、メールマガジンを送ったり。その中で違いがあるとしたら、やりっぱなしにしないところ。チラシの反応も、招待の申込みも、作業の一つひとつをSynergy!にデータとして蓄積し、見える化しています。そこから来場につなげていることが、3クラブに共通するポイントだと思います。

井上からSynergy!のAIを使った新機能について説明を受ける角田さんと石川さん

「集客する」という発想そのものがなかった。

──少し時間を戻します。グランパスさんのコンサルティングが始まる前、クラブはどんな状況だったのでしょうか?

ウルフドッグス名古屋 石川:
当時はホームゲームを無事に開催することで手一杯。試合を運営するための準備や対応に追われ、その先にある「計画的に集客する」「ファンを増やす」まで手が回っていませんでした。私の部署ではホームゲーム運営、チケット、ファンクラブを担当していますが、「何から始めればいいのか」も分からない状態でした。

越谷アルファーズ 角田:
「集客をする」という発想そのものがありませんでした。決まった日程どおりに試合を開催することが精一杯、という状態だったんです。そこから「クラブとして集客を軸に考えていこう」という方針に切り替わったことが大きな転換になったと思います。

──初めてグランパスさんと一緒に仕事をしたときのことは覚えていますか? ご本人を前にしてですが(笑)、率直な印象を聞かせてください。

越谷アルファーズ 角田:
最初のミーティングは、プレシーズンゲームの開催まで約1カ月というとき。当時はチケット販売の準備や会場図など、決まっていないことがたくさんある状態でした。その中で、グランパスの皆さんは「どうすれば販売できる状態になるのか」から一緒に進めてくださいました。そのスピードがとにかく速くて……。具体的なアドバイスがありがたい一方で、当時の私は入社したばかり。「この速さにどうやってついていこう……」と思っていました(笑)。

ウルフドッグス名古屋 石川:
わかります。特に遠藤さんは話すスピードが尋常じゃない(笑)。「皆さん動画を早回しで見ますよね。だから私も倍速で話します」とおっしゃっていて。最初はついていくのに精一杯でしたが、逆に「このスピードに乗れたら、その先に見えるものがあるんだろうな」と思えました。

──仕事のやり方だけでなく、日々の意識も変わってきた実感はありますか?

ウルフドッグス名古屋 石川:
そうですね、24時間集客のことを考えるようになりました。目標にあと何枚足りないのか、その1枚をどう積み上げるのか。怪談話のように「1枚、2枚……」って数えていますし、悪夢も見ます(笑)。遠藤さんにも「ストイックですね」と言われますね。

越谷アルファーズ 角田:
私も同じです(笑)。目標に届いていない試合の前は、数字に追いかけられたり集客に失敗してしまったりする夢を見ます。日中も数字のことばかり考えていて、追加施策を打ちながらも不安は尽きません。ちょうど今はシーズンシートの販売前なので、夢の中でもスケジュールを確認しています(笑)。

ウルフドッグス名古屋 石川:
でも集客を意識するからこそ、Synergy!で収集したアンケートを分析して、チケット施策やホームゲーム運営に反映する機会も増えました。
また集客とは少し話がそれるのですが、グッズ売り場では、長い時間並んでくださったにもかかわらず、商品を手にした瞬間に笑顔を見せてくださるファンの方にたくさんお会いします。お待たせして申し訳なく思う一方で、「こんなに喜んでくださるんだ」と感動しています。以前担当していたBtoBの仕事では、お客様の反応をこれほど間近に感じられる機会は多くありませんでした。ファンの方の想いをダイレクトに受け取れるのも、うれしい変化です。

越谷アルファーズ 角田:
私もお客様と接する中で、人によって来場までにハードルがあると気づきました。スマホで会員登録してチケットを購入できる方もいれば、そうでない方もいらっしゃいます。現在はその解決策の一つとして、グランパスさんに教わった「シニアカード」を導入しています。スマホでの会員登録や購入が難しい方でも、窓口でカードを発行するだけで観戦できる仕組みです。

──遠藤さんは、そんなお二人を5年、2年と間近で見てこられました。変化を感じる瞬間はありますか?

名古屋グランパス 遠藤:
日々変わっていると思います。先ほど「スピードが速すぎる」という話がありましたが、今はお二人とも、そのペースが当たり前になっていますよね。以前は不安げな様子が見えることもありましたが、今は私が先導する(グランパスがコンサルティングで道筋をつくる)というより、「どう集客するか」をお二人が先頭に立って考え、自信を持って進められている印象ですね。

トップの意思と現場の熱量。その2つが揃っていたことが、支援の決め手。

──ここからは遠藤さんに伺います。自クラブのマーケティングだけでも大変な中で、他クラブの支援を始めようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?

名古屋グランパス 遠藤:
当クラブは2015年頃から本格的にマーケティングに取り組み始め、集客も着実に伸びていきました。特に象徴的だったのは、J2降格後にも入場者数が増えたことです。それまでに蓄積していたデータをもとに、お客様の属性や観戦状況に合わせてアプローチできていたからです。これは業界でも大きな注目を集めました。その頃から「どうやって集客しているのか」「どんな施策をしているのか」と、他クラブから相談や情報共有の依頼をいただく機会が増えていきました。その中で私たちが培ったノウハウは、スポーツ業界で求められているのではないかと考えるようになったんです。
もう一つは、「スポーツ文化の振興」です。そもそもJリーグの原点は、地域に根差した活動を通じて、サッカーだけでなく地域全体を盛り上げていくことにあります。競技の枠を超えて知見を共有し、支え合うことは、日本のスポーツ界全体にとってプラスになると考えています。

【事例】集めたファンの声と行動にこそ答えがある 名古屋グランパス流マーケティングの3年間の軌跡(2017年)

──競技を超えて支え合うことには、具体的にどんなプラスがあるのでしょうか?

名古屋グランパス 遠藤:
大きく3つあります。1つ目は、スポーツ観戦の人口そのものを増やせることです。2つ目は、同じ「クラブ」という立場だからこそ、成功も失敗も最新のリアルな事例としてそのまま共有できること。ここがコンサルティング会社や代理店との大きな違いです。3つ目は、自クラブの成長です。他競技の特性や最新のトレンドに触れることは私たち自身の気づきになりますし、同じ施策でもクラブによって結果は変わるので、新たな発見の機会にもなります。こうした学び合いが業界全体の成長につながるとうれしいですね。

──数あるクラブの中で、越谷アルファーズさんとウルフドッグス名古屋さんとご一緒すると決めた理由は何だったのですか?

名古屋グランパス 遠藤:
一番は、トップと現場の方向性が一致していたことです。集客に本気で取り組もうと思ったとき、経営層だけが前向きでもうまくいきません。逆に現場だけが頑張ろうとしてもなかなか前に進みません。越谷アルファーズさん、ウルフドッグス名古屋さんの場合は組織全体で「まずはお客様を増やそう」「集客にしっかり向き合おう」という意識が共有されていたので、一緒に取り組めると確信しましたね。

どんな人がその一席に座るのか。こだわって満員の会場を作る。

──改めてスポーツクラブのマーケティングの魅力を教えてください。

ウルフドッグス名古屋 石川:
選手たちはバレーボールで戦いますが、私たちも“フロントの体育会系”として戦っています。一つひとつの数字に細かくこだわるロジカルな面はありますが、選手に負けないぐらいの熱量も十分に持っています。スマートにやるより、むしろ泥臭く動き続ける中で、どれだけ本気でお客様と向き合えるか。それが結果に出ます。

ウルフドッグス名古屋公式 X より

越谷アルファーズ 角田:
やっぱり満員の会場ですね。特に印象に残っているのが、埼玉のブランド農産物のひとつ「ネギ」をモチーフにしたグッズを2万本配布した試合です。会場全体がネギで埋まり、ホームとアウェイ関係なく全員が一緒に盛り上がる姿は、今まで見たことのない光景で、あの一体感は一生忘れられません。そして、こうした感動が生まれるまでには、多くの人の協力やつながりがあります。社内のメンバー、スポンサー、グランパスさん、お客様、アウェイの皆さん。一人では絶対に成し遂げられないからこそ、関わる方々の存在がモチベーションになっています。

越谷アルファーズ公式Xより

名古屋グランパス 遠藤:
お客様と一緒に一喜一憂できることだと思います。選手の頑張りに感動し、お客様の応援が選手の力になる。スポーツにはそんな循環があります。会場を満員にすれば勝てるわけではありません。でもそこには、勝利に向かう一体感を生み出す力があります。それは、ホームもアウェイも、初めて観戦に来た方も含めて、会場全体でつくられていくものです。
マーケティング担当は「その一席に、どんな人に座ってもらうのか」「どんな観戦体験を届けるのか」を考えながら、チケット一枚一枚を積み上げています。満員のスタジアムやアリーナで生まれる一体感は、お客様にとってはもちろん、私たちにとっても格別なものです。席の一つひとつから会場の演出まで含めて、どんな空間を作るか。その“体験設計”こそが、スポーツマーケティングの醍醐味だと思います。

──最後に遠藤さん、スポーツクラブのマーケティングを支援する立場として大切にしていることを教えてください。

名古屋グランパス 遠藤:
私たちの支援は「こういう選択肢がある」という引き出しを提示することです。グランパスのやり方をそのまま当てはめるわけではありません。最終的にどの施策を選び、どう組み合わせるかは、各クラブが決めています。リーグ記録を打ち立てたアリーナ集客も、私たちは伴走役であって、実際に形にするのはクラブの皆さんです。角田さんや石川さんをはじめ、現場の皆さんが試行錯誤を重ねながら取り組まれています。むしろ、条件の異なるクラブでの新たな挑戦を通じて、私たちも学ばせてもらっています。

── 本日はありがとうございました。次のリーグ記録もみなさんのクラブの手で塗り替えましょう!


遠藤さんには、子どもの頃の忘れられない記憶があるそうです。Jリーグ開幕当時、グランパスの試合のチケットの取り方がわからず、陸上競技場の隙間からピッチを覗いて観ていたこと。さまざまなお客様の「試合を見たい」という気持ちがある中で、一席一席をどういったお客様で埋めていくかにこだわる集客の原点は、そこにあるのかもしれません。

この取材日も遠藤さんは、当日券の入場窓口という最前線に立っていました。前日に「あと1000席」を埋めるためにSynergy!から配信したターゲットメールの反応を確かめるように、紙のチケットをチームのメンバーと一枚一枚数えている姿が印象的でした。

競技や地域が違っても、データでファンと向き合うCRMの姿勢と集客へのこだわりは、角田さんと石川さんにも確かに受け継がれていました。忙しさの中でも、ファンと向き合う充実感に満ちた3人の姿から、スタジアムやアリーナの熱気を支える仕事のリアルが伝わればうれしいです。

シナジーマーケティングは、真摯にファンと向かい合うマーケティング担当者の皆さんを、これからも応援いたします。

(取材・編集/経営推進室 ブランドマネジメントチーム)

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