Press Release プレスリリース
「ファンになった」は何で判断する?企業実態調査で見えた、顧客との“関係の変化”を測る難しさ
76.7%がファンづくりを重要視する一方、測定指標は購買・継続が中心。企業ごとに異なる「関係が深まった状態」の捉え方が浮き彫りに

シナジーマーケティング株式会社(所在地:大阪市北区、代表取締役社長 兼 執行役員CEO:奥平 博史、以下:当社)は、「顧客ロイヤルティ・ファン化施策の実態調査」を実施し、600名から有効回答を得ました。
調査の結果、76.7%が顧客ロイヤルティ向上・ファンづくりを「重要」と回答しました。一方、ロイヤルティ・ファン化施策の効果測定において、「ブランドへの愛着・共感度」を活用している割合は14.5%、「コミュニティ・イベント参加率」は8.2%でした。
さらに、顧客の「愛着」や「参加」を測定できていると回答した360名について、Q5で尋ねた内容とQ10で選択された指標との対応を確認したところ、277名(76.9%)は「ブランドへの愛着・共感度」「コミュニティ・イベント参加率」のいずれも選択していませんでした。
この結果は、「愛着や参加を測定できている」という自己認識の中でも、Q5で尋ねた「愛着」「参加」と、Q10で着目した2項目の選択状況が一様ではないことを示しています。
当社では、本調査結果をさらに分析し、測定に対する自己認識と実際に活用されている指標、施策への投資や継続性、「誰をファンと呼ぶのか」という社内の基準との関係をまとめた詳細レポートを公開します。
調査結果ハイライト
1.76.7%が、顧客ロイヤルティ向上・ファンづくりを「重要」と認識
2.効果測定で最も活用されているのは「リピート率・継続率」47.2%。「ブランドへの愛着・共感度」は14.5%
3.「愛着や参加を測定できている」と回答した企業の76.9%(360名のうち277名)が、測定指標として「ブランドへの愛着・共感度」「コミュニティ・イベント参加率」のいずれも選択せず
1.76.7%が、顧客ロイヤルティ向上・ファンづくりを「重要」と認識
Q1:自社にとって顧客ロイヤルティ向上・ファンづくりはどの程度重要だと考えますか。
自社にとって顧客ロイヤルティ向上・ファンづくりがどの程度重要かを尋ねたところ、「非常に重要」が39.5%、「やや重要」が37.2%となりました。
合わせて76.7%が、顧客ロイヤルティ向上・ファンづくりを重要だと回答しています。ファンづくりの重要性そのものは、回答者の多くに認識されていることがわかります。

※構成比は小数第2位を四捨五入しているため、表示値の合計が100%にならない場合があります。
2.「リピート率・継続率」などの行動指標を中心にファン化を測定している
Q10:ロイヤルティ・ファン化の効果測定に活用している指標をすべて選んでください。
ロイヤルティ・ファン化施策の効果測定に活用している指標を尋ねたところ、最も多かったのは「リピート率・継続率」47.2%でした。
続いて、「顧客満足度(CS)」32.7%、「解約・離反率」28.8%、「LTV(顧客生涯価値)」26.5%となっています。
一方、「ブランドへの愛着・共感度」は14.5%、「コミュニティ・イベント参加率」は8.2%でした。

※複数回答
顧客との関係を把握する方法は1つではありません。実際に活用されている指標を見ると、「リピート率・継続率」をはじめ、購買や継続、顧客の行動や評価に関する指標が上位に並んでいます。なお、選択率の高低は指標の優劣を示すものではありません。
3.「愛着や参加を測定できている」という自己認識と、実際に使われている指標の間には、捉え方の幅がある
クロス分析:Q5/Q10
Q5:顧客の「愛着(信頼・共感・好き)」や「参加(コミュニティ・イベント・共創)」を、自社でどの程度測定できていますか。
Q5では、600名のうち、「十分測定できている」14.3%と「ある程度測定できている」45.7%を合わせた360名(60.0%)が、顧客の「愛着」や「参加」を測定できている側の回答を選びました。
そこで本分析では、Q5で尋ねた「愛着(信頼・共感・好き)」および「参加(コミュニティ・イベント・共創)」との対応を確認するため、Q10の選択肢のうち、次の2項目に着目しました。
- ブランドへの愛着・共感度
- コミュニティ・イベント参加率
360名のうち、Q10でこの2項目のいずれかを選択していたのは83名(23.1%)でした。
一方、277名(76.9%)は、いずれの項目も選択していませんでした。

※本分析では、Q5で尋ねた「愛着(信頼・共感・好き)」および「参加(コミュニティ・イベント・共創)」との対応を確認するため、Q10の選択肢のうち「ブランドへの愛着・共感度」「コミュニティ・イベント参加率」の2項目に着目しています。
※この2項目を選択していないことは、愛着・参加や顧客との関係を測定していないことを意味しません。Q10の他項目や、本調査で確認していない方法を判断材料としている可能性があります。
この結果は、「愛着や参加を測定できている」という自己認識の中でも、Q5で尋ねた「愛着」「参加」と、Q10で着目した2項目の選択状況が一様ではないことを示しています。
【調査結果からのインサイト】 「測れている」とは、何を測れている状態なのか
今回の調査では、76.7%が顧客ロイヤルティ向上・ファンづくりを重要だと回答しました。
一方、効果測定で最も活用されていたのは「リピート率・継続率」であり、「ブランドへの愛着・共感度」「コミュニティ・イベント参加率」の活用率は相対的に低い結果となりました。
また、「愛着や参加を測定できている」と回答した人の中でも、Q5で尋ねた内容との対応を見るために着目した2項目のいずれかを選択した人は23.1%でした。
購入・継続、顧客満足度(CS)、NPS(推奨度)、口コミ・UGC・紹介数などは、顧客との関係を把握するうえで重要な情報です。一方、それらの指標をどのように読み解き、顧客の信頼・共感・参加などの変化と結び付けるのかは、1つの方法に定まるものではありません。
企業は、「顧客との関係が深まった」ことを何で判断しているのでしょうか。
ファンづくりを継続的な関係づくりと捉えるなら、自社にとって「関係が深まった」とはどのような状態なのか、その変化を何で判断するのかを整理することが重要であると提言しています。
調査設計担当者コメント
シナジーマーケティング株式会社
マーケティングプロデューサー
和田 直之
「今回の調査で注目したのは、ファンづくりが重要かどうかではなく、『関係が深まったことを何で判断しているのか』という点です。
購入や継続、満足度、推奨は、顧客との関係を理解するうえで重要な情報です。ただ、ファンマーケティングを継続的な関係づくりと捉えるなら、その結果だけではなく、顧客との関係がどう変化したのかを、自社なりの物差しで捉える必要があります。
詳細レポートでは、測定だけでなく、投資、施策の継続性、『誰をファンと呼ぶのか』という社内の基準まで横断して分析しました。自社のファンマーケティングを見直す材料としてご活用いただければと思います。」
詳細レポートを無料公開
本リリースで紹介したデータは、調査結果の一部です。
詳細レポートでは、「測れている」という自己認識と実際に活用されている指標の関係をはじめ、施策への投資、施策の継続性、「誰をファンと呼ぶのか」という社内の基準まで横断して分析しています。
自社のファンマーケティングを、測定・運用・社内基準の観点から見直すための材料としてご活用いただけます。
レポートで紹介する主な内容
- 「愛着や参加を測定できている」という自己認識と、測定指標
- 施策実施層における、今後1年の投資方針
- 「ファン」の定義状態別に見た、測定・施策実施・継続に関する回答状況
- 「ファン顧客を把握できていないのでわからない」という回答と、「ファン」の定義状態との関係
- ファンマーケティングを「関係の変化を管理する活動」として捉え直す実務上の考え方
詳細レポートタイトル
ファンマーケティングは、本当に顧客との関係を深めているのか
「測れている」という認識と、関係の変化を捉える物差しのあいだに見えたズレ
▼ダウンロードはこちら
関連オンラインセミナーのご案内
本調査結果と詳細レポートの内容をもとに、顧客との関係の変化を捉え、次の判断につなげるための考え方を解説するオンラインセミナーを開催します。
測定、施策の継続性、社内におけるファンの定義などを手掛かりに、自社のファンマーケティングをどのように見直すかを整理します。
タイトル
ファンマーケティングの成果は、何で測る?
サブタイトル
顧客との「関係の変化」を捉え、次の判断につなぐKPI設計
開催日時
2026年11月12日(木)①11:00 – 11:45 ②13:00 – 13:45
同日に2回講演いたします。ご都合のよい時間帯のセミナーにご参加ください。
開催形式
オンライン
参加費
無料
▼セミナー詳細・お申し込みはこちら
https://www.synergy-marketing.co.jp/academy/seminar/marketingseminar_fan/
調査概要
調査名称
顧客ロイヤルティ・ファン化施策の実態調査(n=600)
調査対象
全国の企業に勤めるビジネスパーソン
対象条件
企業のマーケティング・CRM・ファン化施策などに関与
調査方法
インターネットリサーチ
有効回答数
600サンプル
調査期間
2026年7月26日~7月30日
※本調査では「ファン(ロイヤル顧客)」の統一定義は提示せず、各回答者が自社で認識している顧客像を前提に回答を求めています。
※本調査では、経営者・役員を含め、ファン化・ロイヤルティ施策に関与する立場の実務者を対象としています。