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いま、わたしたちが考えるデジタルマーケティング
シナジーマーケティング 新経営チームより、新年のごあいさつに代えて
シナジーマーケティングは2024年1月1日より、前副社長の奥平博史が代表取締役社長 兼 CEOに就任いたしました。創業メンバーの手を離れ、新たに「チーム経営」を掲げた新年のスタートにあたって、新社長の奥平、取締役 兼 COOの岡村、取締役 兼 CTOの馬場が、当社の大切なお客様・パートナー、そして未来の仲間たちに向けて語ったメッセージをお届けいたします。
※写真は2023年12月28日に行われた全社集会 UNITE で撮影
――― いよいよ、新体制のスタートですね。田代さんの退任と奥平さんの3代目社長就任は私たち社員にとっては驚きでした。
奥平:
みなさま新年あけましておめでとうございます。1月1日より代表に就任した奥平です。
創業者の谷井が経営する親会社のペイフォワードが「経営者を育て次世代に託していくこと」をミッションのひとつとしている中で、近い将来シナジーマーケティングの舵取りのバトンが私たちに渡されることは覚悟していました。
岡村:
はい。そのような構想もある中でこの3年、奥平も私も、役員として実務をみていました。
私は、当社のコア事業でもあるクラウド事業領域と既存のビジネスモデルとは異なる新規事業領域のふたつを管掌し、ビジネスとプロダクトの両方のバランスをとって事業を伸ばすことにチャレンジをしてきました。特にプロダクトは、技術部門トップの馬場さんと二人三脚でやってきました。
馬場:
この3年間はCTOとして当社のエンジニアリングを統括してきましたが、最も大きな仕事は、Synergy!のモダナイズを完遂したことでした。ソフトウェアに限らず、長く運用してきた「仕組み」を変えるのはとても難しいことです。時代の要求に適応していくため、システムだけでなく組織やスタンスまでも、先行してモダナイズを完遂できたことは業界内での当社のアドバンテージです。これでようやく、Synergy! を次のシナジーマーケティングの事業を支えるプロダクトに進化させる準備ができたと考えています。
奥平:
私は従来エージェント事業と言ってきた人的サービスの再編成と、会社全体のカルチャーマネジメントを管掌してきました。前者については、注力分野のひとつとして金融業界支援の領域を事業部化し、DX BOOSTERのような人材教育分野の事業開発を進めてまいりました。後者については、コロナ禍をきっかけにした働き方のアップデートと、2021年にリニューアルしたビジョン、ミッション、バリューの社内外への浸透に注力しました。そのひとつの成果として、一時中断していた中途採用が活発化して、2023年には当社のビジョンに共感する優秀な仲間たちの入社人数がヤフージャパンからのグループアウト後で最多となりました。
――― 2023年末の全社集会 UNITEでは「機能的価値から体験提案へ」という社員へのメッセージが印象的でした。
岡村:
ビジョン「人と企業が、惹かれ合う世の中へ。」の実現のために社員全員が意識するべきことを定義しました。目の前の課題解決だけではなく、企業と生活者がデジタルでコミュニケーションするプロセスを俯瞰した中で最適な体験が提供できる、強くてモダンな会社になろうということを社員に伝えました。
馬場:
デジタルマーケティング業務全体を連なった体験として捉え、それをより良くすることに目を向けてソフトウェアを作っていきましょうと。
奥平:
「何かを変える」と言うよりは社会や技術の変化の流れを追い風に受けて、当社の「原点に立ち返ろう」という感覚です。「人と企業が、惹かれ合う世の中」を実現するためには、企業が生活者の立場に依った思考ができる必要があります。そのために、当社のサービスを通してどのような体験を社会に提供していくのかを、今一度、私たちが 向き合うべき時が来たということを話しました。
――― 国内のデジタルマーケティング市場の変化をどのように捉えていますか?また、その中での当社の役割とは何でしょうか?
岡村:
コロナ禍を経て、ビジネスでも一般消費者においても、オンラインでのコミュニケーションが当たり前になりました。企業と生活者の間の接点の取り方が大きく変わったにも関わらず、デジタルマーケティング業務に関わる人の多くがマーケティングコミュニケーションの最適解がまだ持てていない状態にあります。
馬場:
デジタルマーケティング担当者のやるべきことが膨大になっているにも関わらず、少子化や労働時間規制による人材不足が起こっているように、マーケティングの現場と社会情勢とのバランスが取れていないという実態があります。技術を超えたトレンドとしてはやはり生成AIです。近い将来、当たり前のようにシステムに組み込まれて、あえてAIを使っていると意識されなくなる時代が来ると考えています。また、企業から生活者へ一方的にメッセージを送りつけるデジタルマーケティングは嫌がられ、着実に規制されるようになってきました。当社はこの不可逆的な流れに明確な答えを出し、市場に対して提案をしていこうとしています。
奥平:
顧客情報や行動データは集めることが目的ではありません。データを活用してどのような考え方を持って、どのようなやり方で顧客との関係性を豊かにしていくかを、デジタルマーケティング業務全体から見直されるべきタイミングに来ています。当社のプロダクトやサービスをご利用いただく本質的なゴールとは、マーケティング業務の担当者が、その顧客と向き合うことに最大限の時間とリソースを費やしていただけるようにすることです。
岡村:
国が掲げる「デジタル田園都市国家構想」の中で、「地域が稼げる」状態を作ることについて触れられていますが、ここにも当社のこれまでの知見や強みが活きてくると考えています。地域の一つひとつがデジタルマーケティングを遂行できることを目指した支援をすることで、地域創生に貢献できると考えています。
奥平:
地域創生も地域の事業者が自ら担い手となる時代です。いまだ十分にデジタルが活用されていない全国の企業や団体にとって最適なデジタルマーケティング体験をデザインして、提案することは、23年にわたって大小3000社とのお取引実績がある私たちの役割だと思っています。当社自身も、短期的な利益にとらわれすぎずに一歩先を見据えて、企業がやるべきことをお客様に提案できる存在でありたいですね。
――― 「一歩先を見据えたデジタルマーケティング体験を提案できる会社」を目指す、シナジーマーケティングの現在位置と自己評価を教えてください。
岡村:
この3年で中長期的な事業成長も見据えた人的投資とマーケティング投資を行いましたので、見通しはポジティブです。ただし、確固たる地位を築けるほどの結果はまだまだ出ていませんので「やり切るぞ!」と士気を高めているところですね。
奥平:
新しい領域に対する検証や既存事業の負債の解消など、ビジョンの実現に向かうためのやるべきことは着実に進めている段階です。DX BOOSTER やFAVTOWNなど、新しい取り組みのいくつかは、すでに芽が出て動いています。
馬場:
ここまでの成果に満足しているわけではありません。組織の実力が十分についてきた今、より大きなインパクトにつなげるためには、会社の舵取りをする私たち経営チームがしっかり方向性を示していかなければなりません。
岡村:
迷い続けながらやって来た中での反省もあります。立ち上げ検証期の事業と、すでにPMF(プロダクトマーケットフィット)が済んでいる事業では、規模感やスピード感の違いから、連携不足が生じていました。これからは私の管掌の元、ひとつの目標を追いかける組織にまとめ、同じビジョンを掲げたシナジーマーケティングのサービスとして提案してまいります。
奥平:
デジタルマーケティング体験を支援するためのソリューションは揃いつつあり、本年リリース予定のサービスや新機能も控えています。これらを正しくつなげて、まずは当社の事業間でシナジー(相乗効果)を作っていきます。
――― 最後にこのメッセージを読んでいる方々へひとことお願いします。
馬場:
一昨年 Synergy!のモダナイズをやり遂げたことでプロダクトを創る部門も、ようやくお客様の業務を助ける、という視点での思考と設計ができるようになってきました。私たちがいまだに気づけていないことがたくさんあるはずですので、ご意見やご要望、お叱りなど、どんな声でも聞かせていただきたいです。社会も技術も大きく変わっていく中で、 お客様と一緒に、人と企業の間のより良いコミュニケーションを作っていければうれしいです。
岡村:
ビジョンの実現に向けた仕掛けはしている一方で、危機感も同時に持っています。長年変えられなかったことも変えていく覚悟が必要ですが、この3年タッグを組んできた役員3人によるチーム経営体制なら乗り切れると思っています。
当社が今まで提供してきたものは、一つひとつが素晴らしかったとしても、全体としてシナジーマーケティングらしさを持ってラップした体験として提案することはできていませんでした。ビジネスもプロダクトも会社のブランドも、しっかり作り込んで、 みなさまにお届けしたいと考えています。
奥平:
「切り拓く」これは当社の企業ロゴのコンセプトです。私は、代表に就任するに当たって改めて「先駆者の証しと誇りを持って、挑戦を続けるお客様を力強く支援する」という覚悟が込められたこのロゴに立ち返りました。
不確実性の高いマーケットの中で新しいテクノロジーを活用しながら、事業を自らが作った範囲に留めることなく覚悟を持って挑み続けることで、一歩先のデジタルマーケティング体験を切り拓いていきます。ぜひご期待ください。
(編集/経営推進部ブランドマネジメントチーム)